第19章 心 向き合う ※R-18
でも そうして貰ったとしても
今の私は
そうは ならないのだから
そう言う時期なのだし?
勿体ないと思う気持ちと
嬉しいと思う気持ちと
入り混じりながらも
それも無意識に溶けて行って…
ただ ただ
満たされて 満たされて行って
白い世界が広がって行って
ぼんやりとしながら
部屋の天井をあげはが眺めていて
「大丈夫か?…少し休むか?」
上から彼に覗き込まれて
ぼんやりとしていた目の焦点が戻って
「あの、杏寿郎は…休まないの?」
「いや、休むが……、
君の様子が気に掛かったのでな」
あげはが大丈夫だと
確認して安心したのか
杏寿郎も隣にゴロリと寝転んで
あげはの手を手探りで
探すと指を絡めて繋いで来て
「さっきの話なのですが……」
「さっきの?何の話だ?」
じっとあげはが
こちらを見て来て
身体を起こしたかと思うと
こそっと杏寿郎に耳打ちする
「バルーン現象と呼ばれる現象ですよ」
「ん?何だそれは…」
「これ以上はお教えできませんよ、
気になるのでしたら、ご自身で
お調べになられたらいいじゃないですかっ」
言うだけ言って置いて
何故 拗ねるのだろうか?
まぁ 可愛いらしいからいいが…
スリっと自分で無意識に
あげはが自分の下腹部の辺りを撫でると
自分でも……
今はそうならない時期だって
わかってるのに
自分の深い所がそうなりたいと
望んでいたのかと……感じてしまって
それを 知らしめられてしまって
自分でも気恥ずかしくなってしまう
「なら、聞いてもいいか?あげは」
「何を、ですか?」
「君は先ほど、今はそうならないと言ったが、
いつならそうなり得るんだ?」
「ええ?いつなら……
えっと……、って言いませんよっ!」
「答えられないか?なら
……四六時中になるが?いいのか?」
ーーーーーーーーーーー
大人の用語解説
バルーン現象
女性の膣の内部に空間が出来る状態
膣の内部の空間は 精液を溜める場所で
この現象の後に絶頂を迎えれば
子宮がぐっと立ち上がり その空間に
溜まった精液をスポイトの様に吸い上げる
それによって妊娠しやすくなる現象
ちなみに、女性側はこの状態が
起こっていても感知出来ず
男性側からは良く分かる…らしいですよ?