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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第1章 序章


金色の獅子のたてがみのような髪の毛 
その毛先は炎のように赤く
目をくっきりと際立たせる 
アイラインを引いたような目
通りでどこかで見たことあると思ったのか
そうかあの炎柱の

「うーん、確か、何寿郎だったかなぁ?
えっーっとあれ?」
「私も、名前を槇寿郎様に
聞いたことがあったんだけど…」
「ああ、思い出した!
杏寿郎だよ。煉獄杏寿郎」


そんな出来事から2年が経って
とある事情により私は柱を辞めた
柱の座こそは退きはしたが 
今も一隊士として鬼殺隊にいる

あの時 新入隊士だった
あの炎柱の息子は
今は立派に
炎柱を務めるまでになっていた

青い空が頭上には広がっていた
ヒラヒラと私の周囲を蝶々が飛び交う
午前中の内に洗ったタオルを
大きな洗濯かごへ取り込んでいく

私はいつもは蝶屋敷に身を寄せており
鬼殺をしながら 親友である
胡蝶カナエの手伝いをしていた

ー柱ーと言えども生身の人間なのだ
任務で負傷した際には 
ここで療養するわけなのだが…

『苦いっ!!』病室から中庭にいる
あげはの所まで大きな声が聞こえた
ああ また始まった とあげはは思った
炎柱・煉獄杏寿郎の声
痛みにはめっぽう強いが苦い薬湯が
大の苦手なこの炎柱様は
薬湯の時間の度に
蝶屋敷に響き渡るような大声を出すのだ

「あらあら、また煉獄君ね。困ったわぁ〜」
と気の抜けるような 
困っているのか困ってないのか
わからないような口調でカナエが言った
「全く!何なんですか?
あの人は、他の負傷者もいるのに。
私ちょっと、文句を言ってきます!!」
ふわふわとした笑顔のカナエ
とは対照的に 妹のしのぶの方は
あからさまに不快の表情をしていた
“まずい“ あげはは思った
この状態のしのぶを
そこへ行かせてしまっては
しのぶの大声まで それに加わる事に
とにかく それは阻止しなければ

「私、ちょっと見て来ますね」
としのぶを制するようにあげはが言った
「あげはちゃん、お願いねぇ〜」
カナエがヒラヒラと手を振りながら見送った
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