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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第18章 炎屋敷へ ※R-15


炎屋敷の玄関の前で
あげはがこそっと杏寿郎に向かって

「あ、あの。杏寿郎さん、
……私のお部屋とか……は?あったりとか?」

したりとかしますか?と
あげはが自分の私室を頂けるのかと
杏寿郎にお伺いを立てるように尋ねて来て

「ん?もしや、君は、俺とは別の部屋が
欲しいと言っているのか?」

そんな物が欲しいのかと
言いたげに杏寿郎に返されてしまって


でも 私とて
少しばかりは
ひとりになりたい時間だってあるし?

看護の勉強を
夜にでも明かりを灯して
したいとも思うし?

それに一応 女ではあるので
あまり殿方の目の前で
化粧をするとか着替えるのは

いくら素顔や
裸を知っている相手とは言えども……
気が多少引けてしまうのは確かだし……

荷物だってそれなりにあるのだから
杏寿郎さんのお部屋を
私の荷物で埋め尽くすのは
悪い気がしてしまう……


「え?部屋、……一緒なんですかっ?ええっ?」

「俺と君との仲で、今更…、そこまで
驚く様な事なのか?俺は、元より、別々の
部屋にするつもりはないが?」


ガラガラと玄関を開いて
中に入ると
違和感を感じた

静か…なのだ
まるで人の気配が…ない

シーン…と 静まり返っている

あれ?静か……だな?
人の気配がまるでしない

一瞬 意識を広げて
屋敷内の気配を探ると……
しないんじゃなくて
本当に 誰も居ない様だった


「あの、……昼間ですよ?」
「今は確かに昼間だが、どういう意味だ?」

私が言った意味がわからないと言いたげに
杏寿郎が返事をして来て


「あの、そのっ……、こんな時刻から
すでに、人を払って……おいでなのですか?」


人払いをしている事が
そんなに気になるのか?あげはは


「ああ、その事か。何か、問題でもあるか?
荷物を運ぶのは、俺一人で十分だし、
それに、君は俺には出来ても、他の者に
聞かれたくない、話があると思ったからな。
……違っていただろうか?」

他人には聞かれたくない話……
そう杏寿郎に言われて

もう この人には
私の考えてる事が

全部分かってしまってるのかなぁって


「そうですね、確かにそれは
そのつもりではあるのですけども……」




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