第18章 炎屋敷へ ※R-15
「ふぅー……。アイツは、元々、
俺んじゃねェよ。アイツはずっと……、
ずっと。透真サンのモンじゃねぇかよ」
不死川の言葉が
胸に重くのしかかってくる
あげはは 透真さんの物……
あげはの心が 今も彼にあると…
それは俺も 薄々と感じていたし
思っていた事だからだ
そして……
不死川はずっと それを知って居た訳か
俺がつい先日 気が付いた事なのに…
そうか それだけ
不死川は 彼女を
あげはを……見ていたのだな
ずっと
でないと それに気付くまい…
「今までも、これからも…ずっとだァ」
俺に言ったのか自分に言ったのか
不死川がそう漏らした
そしてこれからも 彼女は
あげはは ずっと
彼の……
三上 透真の物だと 不死川が言った
「そうだな、君の言う事は
正しいのかも知れん。だが、
それはあくまでも、君の考えに過ぎない」
彼が側に居ようが
居なかろうが
それがもう 何年も前の事でも
ずっと そうだったんだ
彼女の心の中に在り続けたのは
宇髄の言っていた方の
太陽の様に
お日様の様に笑うと言う
俺の知らない
三上 透真の方だったのだから
「煉獄、お前は…いいのかァ?それでもよォ…
お前は知ってんだろ?気付いてて、
知らねぇフリすんのかァ…これから先ずっと、
そう…、すんのか?お前は…よォ」
「不死川…」
不死川の言わんとする事は
俺にも 至極理解が出来る
彼女の心の中に
彼と言う存在が在り続ける事を
俺に受け入れられるのかと
彼は言いたいのだろう
なんだかんだで
不死川も言葉こそは選ばないが
気のいい男だな…… 全く
言葉を選ばないから
誤解を招きやすいが
不死川は……
ほとほと いい奴だ……な
「なら、……君ならどうだ?
君なら、そのあげはの全てを、
受け止め切れるのか?」
「ふざけんなァ。煉獄ゥ。
俺がお前に聞いてんだァ!
答えやがれえぇぇ!!」
別に俺はふざけて聞いた訳ではない
俺自身がこの数日
それが自分に出来るのかで
正に 悩んでいたのだから……
不死川の 言葉が聞いてみたかった
だけだったのだが……
彼は気を悪くしてしまったらしい