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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第17章 理由 後編



「まぁ、それは、今は関係ない話だが。
…お前に、話して置く事があってな。
胡蝶から聞いた話だが、ひとりよりもふたり…。
俺だけでは、…不足かもしれねぇからな。
我妻。お前の力、貸せ」

「はぁ?さっき、死ぬから止めとけって
言ったじゃない?アンタ、俺に。あれ、
嘘だったの?信じらんないんですけど?
で、今度は力を貸せって、
どっちが本心なのっ?どうよ?」


宇髄と善逸が
見つめ合ったまま
その宇髄の視線が
答えろと言っていて


「お前なら、分かるんじゃねぇのか?
俺から答えを求める必要もねぇだろ、違うか?」

「俺の、耳が確かなら…、どっちも本心。アンタの」


と善逸が答えると
満足そうに宇髄が笑って


「だったら、お前の耳が、正解だな。
それも派手にな。今から、俺が言う事、
……当日までにできるようにしとけ。
できないとは言わせない、死んでもいいから、
やれっ!いいか?これは、俺とお前にしか
出来ない事だからな!」


宇髄から
ある事の課題を与えられてしまった


宇髄はもう気配もなく
その姿もどこにあるのかわからない


ひとり そこに残されてしまって


「俺にしか、出来ない……か。
もう、それって協力しろって言ってんのと
同じじゃん……ズッる」


そう善逸は独り言を漏らした




時を遡る事……
四半刻前


しのぶが自分の研究室で
薬の調合をしていると
コンコンと外から窓を叩く音がして

窓の外へとしのぶが目を向けると
そこには宇髄の姿があった


「そろそろ、
……来られる頃だとは、思っていました」

「胡蝶、俺は……聞けると思って来たが。
お前は、俺に話せる…か?」

「冨岡さんや、あげはさんには、
私から話があると、お呼び寄せしましたから。
でも……、私が貴方に声を掛けなかったのは…」

お互いの視線が絡み合う
深い深いしのぶの瞳が
宇髄の顔を映していた


「俺の方から、来るってお見通しだったって訳か。
まぁ、そうだわな。そら、聞きに来るわな。
俺にも……それを聞く、聞きたいと思う理由が
…あるからな。それも派手に…そうだろ?胡蝶」





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