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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第17章 理由 後編


この部屋に来た時と
まるで表情が別人の様で


柱足るもの…の
威厳すら感じる


一切の迷いが
その瞳にはもう 無かった



「鬼殺隊、蟲柱…胡蝶しのぶ」



ビリビリとした気迫が
あげはのその声にはあって


「貴方の亡き姉の、胡蝶カナエの無念を
晴らす為にも、彼を討ちなさい…、
胡蝶しのぶ。私と、共に。
迷う必要は……ありません!」

「鏡柱……」


つい そうあげはを呼んでしまって
はっと口にしのぶが手を当てた

いや そう呼んでしまうのも
無理はない

今のあげはさんは
間違いなく鏡柱だ


あの白い羽織が無くても


そう あの時の
透真さんを失う前の


鏡柱だった頃の あげはさんだ…


「お帰りなさい。鏡柱様…」


かつてあげはが
鏡柱だった時のように

そう しのぶが呼んだ


そう思っていたら
ふわっといつものあげはの笑顔に戻って


「私と一緒に戦って、しのぶちゃん。
彼の為に……、戦ってくれる?」

「ええ、勿論です。あげはさん。
でも、私はあげはさんと
煉獄さんの味方ですから。
あげはさんと、煉獄さんの為に戦いますよ?
まぁ、自分自身の為………でもありますし?」

ああ そうそうとしのぶが
何かを思い出して

「大きな荷物は、後日業者に運ばせますので
あげはさんは、必要な手荷物だけ持って
炎屋敷に行かれてはどうですか?
今のあげはさんは煉獄さんと、
お話になるべきです。荷物が多く
なるでしょうから、
馬車の用意をしておきます」

「うん、……ありがとう。しのぶちゃん」



「後、お守りは必要ですか?あげはさん」


お守りが必要かと
しのぶに尋ねられてしまった

お守りとは一体 何なのだろうか?

そう言っていつも薬を入れる
紙袋を二つ 

あげはの前に見せるようにして
しのぶが置いた
”お守り”とは
どうやら薬の様だ


「お守りって?」

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