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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第17章 理由 後編


「違うよ!しのぶちゃん、しのぶちゃんが
悪い訳でも、まして、カナエちゃんが
悪い訳でもないから!違うから……誰も、
…誰も悪くなんか…ないから、謝らないで…」

そして 二人が
そんな風に思っている事に
私は 気が付かないで 
今まで 過ごして来て……

「すいませんっ…、あげはさん。
謝って許してもらえる問題ではないのは
私自身も、自覚していますから…っ」


泣き崩れそうになっている
しのぶの身体をあげはが支えると
その背中を手で撫でてやる


「いいの、違うよ。私こそ、ごめんね?
しのぶちゃんにずっと、辛い思い
させてしまって……。カナエちゃんにも、
ずっと、……でも私
それに気付いてあげられなくて……。
自分の事しか、見えてなくて…」


「いいんです、すいません。
これを……、あげはさんに」


そう言ってしのぶがポケットから
小さな瓶を取り出すと
あげはの手に握らせる


「これは?」


「姉さんが、残してくれた処方箋を基にして、
私が、改良を加えた薬です……、神経系の
伝達を著しく阻害する効果と、
その再生の機能を阻害する効果を
合わせてあります。あげはさんなら、
ここまで言えば分かって
…貰えますよね?」

しのぶちゃんが
私にこの薬を託そうとしている意味…

それは

しのぶの言葉に
あげはがシャーカステンのレントゲン写真に
目を向けてその一点を凝視する


「これを……あそこに?」

「はい、冨岡さんにも同じ
お願いをしてあります。私か、
あげは姉さんか…、冨岡さんがそれが
出来ればと私は、考えています、
効果を考えれば一人より、二人…
二人よりも、三人
……がそれを出来れば……いいに
越したことはありませんが……」

「それも……、正確にあの部分に直接
撃ち込む…必要がある訳ね……」


レントゲンの写真から推測するに
その部分の大きさは 大凡ではあるが


6センチ……位だろうか


6センチ


ここにこれを 正確に打ち込む……

それを 戦いながら 行うと言うのか



相当の集中力と 
正確な技術

それから……かなりの
胆力が必要になりそうだ


しのぶが名前を挙げたのは
呼吸に突きの技を持つ者だったから


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