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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第17章 理由 後編


そのレントゲン写真の心臓の位置のすぐ隣に
心臓に少し隠れるように見える影

その大きさは…

心臓が大体……
握りこぶしのサイズと言われてるから
その半分にも満たない大きさの脳…だ

しのぶが聞いて来ているのは

この大きさの脳が
機能しているのかと言う話に
信憑性があるかと言う事だ


「でも、この脳だけじゃなくて、
本来の脳があるでしょう?それに、信憑性なら
…ちゃんとあるはずだけど?それこそ、
この国で、テラトーマの中に脳が
見つかって、大きさこそ3センチほど
だったけど。脳幹を有し、その上に
……電気信号の伝達も可能だったって……」

「その症例なら、私も知ってますよ。
写真中々に衝撃的でしたし?ええ、
ちゃんとした脳が、頭蓋骨の中に
あります。これとは別に。
この脳は本体である、脳と神経系を通じて
連動していると仮定するのなら、
ここにあるのは、思考や意思のみを
主だってするのでしょうから
この大きさでも、一人の人間の人格を
有すると言えるでしょうね……」

にわかに信じがたい話…ではある
実際にそんな症例があっただろうか?

あのテラトーマから発見された脳に至っては
電気信号を伝えるまで 発達はしては居たが

脳としての機能するまでは至ってない筈


頭部で結合してる例や身体が一つで
頭部が二つ並んでる様な
症例なら情報として知ってるけど

ひとつの身体に複数の脳を
意識や人格を共有する例があったかどうか


「無脊椎動物なら、
複数の脳を持つ生き物は居ますよ……」


あげはの考えを読んでなのか
しのぶがそう言って来た


しのぶの言葉通りに ひとつの身体に
ふたつの脳を有していたと仮定するのならば


「じゃあ、彼は……
二重人格なんかじゃなかったって事?」

「多重人格や、二重人格と呼ばれる、
解離性同一性障害
(かいりせいどういつしょうがい)は……
本来は本人が受け入れられないような、
心的外傷により。つまりは、本人が
処理できかねるストレスから、
自分を守るための、言わば、
防衛手段として現れるものなのです、
本来の物であるなら…。でも彼は、
二重人格ではなかった……これを」


そう言ってしのぶから
手渡されたのは
カルテのコピーされた物だった
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