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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第17章 理由 後編


「人事異動命令は絶対だから、
それは従うけど……」
「他の話の方ですね……」

ふぅっとしのぶがため息をつくと


シャーカステンのスイッチを入れた
そこにあるのは一枚のレントゲン写真

それもちょっと古そうな写真だ


「あげはさんは、
テラトーマと言う言葉はご存じでしょうか?」

突然に しのぶに 
テラトーマについて知っているかと
尋ねられた… テラトーマ
確か記憶が確かなのならば……

「テラトーマ?それは、実際には見た事は
ないけど…、知識として位には、
主に性腺に生じる腫瘍でしょう?
卵巣とか、……精巣とかに……」

「テラトーマに内包されている、主な物質は
……毛髪、歯、骨…皮膚細胞や、脂肪細胞…で
構成されることがほとんどです」


切除した腫瘍を切って開いた写真を
以前 医学の雑誌で見た事がある

びっしりと髪の毛が内包された腫瘍の

しのぶが
そのレントゲン写真の一か所を

指差した


「では、これは?」

「性腺以外にも、人体の正中面上……、
身体の中央の部分に出来ると言うから
その位置から考えても、それは、奇形腫……
テラトーマと同じような物なんだろうけど…」


そのレントゲンに映っている
陰影の形はどう見ても… 


自分の唇が
冷たくて血が通ってないみたいに感じる

指先から凍り付くかのように寒いのに


ドクン ドクン…と


それでいて胸だけは
心臓だけは…やたらに五月蠅い

吸った息が 上手く吐き出せずに
喉元で詰まったようになって

呼吸がままならなくなりそうだ

そんなあげはの事に構う様子もなく
しのぶが淡々と話を続ける

私の反応がどうであれ
しのぶちゃんからすれば これは
話さないと…ならない 話 という事だ


「人の脳の大きさは、重量で言えば
1200~1500グラムです。
聞いた事あります?人間の脳の
10%程しか使われていないって話。
あれこそ、迷信じみた話ですが…、
もし、この大きさの脳が、脳として
機能しているとあれば……
それは、信憑性がありますか?」


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