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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第14章 束の間の いとま



「竈門少年達。待たせてすまないな!」
「煉獄さん!あれ?あげはさんは……?」

蝶屋敷の門の外で炭治郎・善逸・伊之助の
3人は煉獄を待っていた
しかし来たのは煉獄ひとりで
あげはの姿はなくて

確か一緒にあげはさんも炎屋敷に行くと
煉獄さんに聞いていたのに 
と炭治郎は思っていた

「あげはは、後で来る。心配は不要だ」

「だってさ、炭治郎」

「ギョロギョロ目ん玉!さっさと行こうぜ!」
「あ、待ってくれ。善逸、伊之助。
置いてかないでくれ!」

自分より先に歩き出していた
善逸と伊之助を炭治郎が小走りに追いかける

それにしても

これから毎日煉獄さんに
稽古をつけて貰えるなんて
夢みたいだなぁ……

俺が煉獄さんの 継子になるなんて

列車で言われた時は
冗談なんだろうと思って 聞き流してたけど
返事を聞かせてほしいと言われて

どうやら 煉獄さんは本気で
俺を継子にしてくれるようだった

もちろん 俺には
煉獄さんからの申し出を断る理由が
なかったので 2つ返事で了承した

「だが、都合が良かったかも知れんな」

「都合ですか?」

歩きながら杏寿郎がそう漏らして
炭治郎が聞き返した

「君達にも、事の次第をある程度は
説明せねばならんからな。彼女には悪いが……」

「はん?それは、あげるの耳の事かよ!」

「嘴平少年……、それももちろんだが
歩きながらする話でもないしな。
家に着いたら話そう」

「でも、いいんですか?煉獄さん」

いつもになく静かに善逸が尋ねた

「我妻少年、君はある程度は……知っているから
そう言うんだろうが。何も教えないまま
協力してくれとは、
あげはも言わないだろうからな」

「あの、あげはさんの右の耳に
血気術を使っていたって鬼は
あげはさんにとって、……その」

「君は、彼の声を聞いたんだったな。
君は彼の声を聞いておかしいと感じたか?」

善逸が杏寿郎と視線を合わせていたと思うと
その視線をはるか前方へと向けた

「あれは、声みたいだけど、声じゃないよ。
もっと違う、別の物だよ。俺には分かるけど」

なるほどな やはりか
彼女の耳の中に口がある訳ではないと

「…上手く言葉で表現できないけど、
振動……みたいな感じなんだよ。声じゃないし」
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