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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第12章 湯治編 刀鍛冶の里にて


どうしてなのか 彼の表情に
酷く落ち着きがないように見える

杏寿郎さんは 彼と透真と
一体 どんな話をしたのだろう?

「君は、彼を呼び捨てているのに、
俺の事はダメなのか?」

そう 私に言う言葉すらも
酷く 不安そうで
落ち着きがないように聞こえて
それは私の 気のせいなのだろうか?

「そ、それは…今夜、私が…」

彼女が頬を染めならがら
俺の着物の袖を掴んでくいっと引いて

「成程、そう言う事情ならば
…今は我慢するとしよう」

今すぐにも
呼んでくれと強請りたい所ではあるが

何せ彼女は
名実共に俺の物になった暁には
そうしてくれると言っているのだから

俺は今はまだ 
さんと付けて呼んでくれるのを
名残惜しみつつ 楽しめばいい

あまり俺の中にある
行き場のない不安を 

彼女に悟られないようにせねばな

その後 本屋の一室で
おもてなしのこもった夕食を頂いて
そこそこに酒も飲んだせいか
少し熱った頬に夜風が心地いい

彼女の方は俺に比べて
結構飲んでいた様にあったので
彼女も緊張してるんだろうが

「あげは」

名前を呼ぶと彼女が俺の方を向き直った

「はい?どうしましたか?杏寿郎さん」

何も言わずに差し出された
杏寿郎の手をあげはが取った
そのまま手を繋いで里を歩く

「君にそう呼ばれるのも、
後一刻ほどになるんだなと思ってな」
彼女は返答に困ったのか返してこないので

「むっ、一刻半だったか?」
「いや、その辺の時間の長さを
言いたいのではなくてですね」

「もし、君に思う所があるのであれば、
無理に今日とは言わないが?」


























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長かった生殺し生活もこれで
終了になります。

今まで、生殺した分も含めて……
煉獄さんに思いっきり
愛されちゃって下さいっ!

この前の展開があれだったので
気が気でないかもしれないですが。


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