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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第12章 湯治編 刀鍛冶の里にて


もしかするとの推測ではあるが
彼女の今までの恋人が
彼女と肌を合わせた回数も

きっと大した数ではないはずだ
それぞれと一度切りとも考える事もできる

「不躾な質問であることは先に謝る、だが、
どうしても確認して置きたい事がある!」

ガシッと杏寿郎に肩を掴まれて
真っ直ぐに見据えられる

「きょ、杏寿郎さん?」

目の前のあげはは困惑した表情をしていた



「君は…ずっと、彼に
抱かれる夢でも見てたんじゃないか?」

「……へ?彼に…抱かれ……」


彼に抱かれる夢
透真に 抱かれる夢……

初めは寂しくて
忘れられなくて

彼にそうされたいと思ってるから

そんな夢を見るのだと思っていた

でも 杏寿郎さんの言葉を聞いて
私が今まで 見ていた その夢が

それが ただの夢じゃないって 分かった

彼女からの返答はない


「あるな?」


と再度問いかけると
コクリと彼女が頷いた
なるほど そう言うことだったか

「いつからだ?」
「3年以上…前から…です。
声が…聞こえるようになった頃から」

やはり そうか

現実ではないが 夢よりは現実に近いか
脳を直接誤作動させた錯覚にしか過ぎないが…

「体感幻覚…と呼ばれる物でしょうね」

そこに実際に無いものを有る様に
現実のように感じると言う物か

「だが、故意に起こされた錯覚だ」
「少なくても、眠ってる私には現実ですよ…」

起きている時の様に
思考や状況に左右されない方が
よりリアルに彼女には認識できるのだろうな

「媒介がわかればいいが、
視覚的な錯覚、聴覚的な錯覚…
他に操れるとしたら…」
「恐らくは…痛覚…も」

触覚や快感の伴う快楽すら可能ならば
痛みも当然という事か
媒介を介さなくても
直接彼が発する声でそれが可能ならば
人数が集まろうと多勢に無勢だな
彼の余裕はそれかもしれんが

「防ぐ方法はあるか?」

以前の鬼との戦いでは俺は鼓膜を破いたが
人の耳に音として認識できない
超音波の様なものに
恐らくは それでは通用しないだろう

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