第3章 琥珀糖の
2人で肩を並べてモグモグと桜餅を頬張る
ああ なんて幸せなのかしら?って違う
そうじゃなくって
「あ、あの!煉獄さんっ!その…、
相談したい事って、何なんですか?」
このまま桜餅を食べて
ほっこりしている場合じゃないわ
煉獄さんの相談に乗らなくっちゃ!
「甘露寺。一年ほど前に、
ここでした話を、覚えているか?」
キャァーーー!やっぱりそうなのね?
あの時の話の事 なのね?
「ええ!勿論です!例の方とは、何か、
…進展があったんですか?」
「話が、早くて助かる。実は先日、その
気になる女性に、助けられたんだが…その」
煉獄さんを助ける?その人が?
ああ そのあれよね?
親切にしてくれたとかって意味ね
「煉獄さんは、もしかして、
その方にお礼をなさりたい…
とか?ですか?」
「ああ、その通りだ!
君は俺の言いたい事がわかるのか?」
そう言ってふんわりと笑った
いつもの煉獄さんの笑顔も素敵だけど
その人の事を話してる時の
煉獄さんの笑顔は
いつも以上に 素敵だわぁ〜
「ちなみに、
その方とは、お付き合いとかはー?」
「ハハハハハッ。まだ今は、
その様な関係ではない!顔見知りか、
良くて知り合いとでも言った所だな!」
杏寿郎の言葉に蜜璃は
違和感を感じた
あら?煉獄さんったら
思っている以上に慎重なのね
意外だわ…
煉獄さんの性格だから
きっとすぐにでも
プロポーズしてそうなものだけど…
「どうした?甘露寺」
「いえ、煉獄さんなら、
すぐにでも求婚されそうなのに…」
「ああ、その事か!それに
…求婚なら、もうしている!!」
「えぇえええええーーーっ!!」
え?え?ちょっと待って!
求婚しているのに
良くて知り合いって…
「甘露寺、声が大きいぞ!」
「すす、すいませんっ!でも…」
「俺じゃない男にも、求婚されてたがな!
俺も何度か、しているんだがな!」
煉獄さんじゃない
男性にも求婚されてて
その上 煉獄さんに何度も
求婚されてるのに
お断りする
女の人って…そんな…
「なな、な、なんですってぇー!
とと、と、とても魅力的な
女性なんですね。羨ましいわ」
「彼女は昔、婚約者を亡くしているし、
色々と思う所があると思うがな!
中々すぐに他の男とも
行かないのだろうな!」