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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第12章 湯治編 刀鍛冶の里にて


「毎度ながら、すいません…お世話になります」

配慮してくれてなのか
あげはの事は女性の隠が
おぶってくれる様だった

「俺は、軽くないから申し訳ないな!」
「いえ、炎柱様を
お連れできるなんて光栄です!」

それから隠にリレーされながら
刀鍛冶の里に着いたのは
陽が落ちてすぐの頃だった

「ここに来るのも、久しいな…」
「そうですね、刀の研ぎにお世話になる時とか
温泉にお邪魔する時くらいでしょうか?」

まずはこの里の長である
鉄珍の屋敷へと向かった

屋敷を訪ねると
広間へ案内された

里長である鉄珍を始めとし
その両サイドを固める刀鍛冶達も
皆ひょっとこのお面をしており
その素顔は窺い知れない

里の場所もその行き方も
厳重に隠された場所

数枚重ねた座布団の上に座った
一際小さい老人 鉄珍が言った

「すまんなぁ、あげは。相変わらず、アンタの
鴉は速いなぁ。呼んどいてなんなんやけど、
まだ仕上げに時間がかかりそうなんや。
堪忍したってや、なんでも、2人共、
骨折れとるらしいやん?うちの温泉は
弱った身体に効くし、ゆっくりしたってや」

「お心遣い痛み入る!
そうさせてもらうとしよう!!」
「はい、ありがとうございます。
鉄珍様。お言葉に甘えて
しばらく、ゆっくりさせて頂きます」
と鉄珍の言葉に杏寿郎とあげはが返した

「そっちの炎の柱の兄ちゃんの、刀は
ポッキリ折れとって、刀身もちょっとしか
残ってへんかったから、ほとんどまっさら
みたいなもんやけど。柄糸やら、前のんと
同んじよーにしたいって、こだわっとるさかい。
そっちも仕上げに掛かりそうなんや、
……堪忍してや」

「刀を折ってしまったのは
、俺の力量が及ばなかった故の事、
鉄珍殿が気にされる事ではない!こちらこそ、
元の刀に似せてもらえるのはありがたい!」

こちらの言葉に謙遜している杏寿郎を見て
鉄珍が満足そうにお面の下で笑う

「はっはっはっ!元気のええ、
兄ちゃんやなぁ。まぁ…」

まぁの部分でそれまで笑っていた
鉄珍が纏っていた空気が変わった

「今回の事は、こっちが悪いんや。…な、
折れるような、鈍打つんが…悪いんや。
兄ちゃん、気にせんときや?」

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