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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第11章 バラと琥珀糖


「俺は、自分の所へ降りて来た天女を
みすみす天へ帰らせたりはしないがな。
天女の舞は、中々に見応えがあったが、
…君の剣捌きの方が流麗だな」
「私は、どこかへ飛んで行ったりしませんよ?
そもそも私は、人間ですし?」

可愛いや綺麗や 精霊の様だの次は天女かとでも
あげはは思ってるのだろうが

「君の剣捌きは洗練されていて、美しいな。
舞でも見てるような、気分になるがな!」
「今度は、剣捌きですか…、杏寿郎さんは
褒め上手でいらっしゃって、
褒められぱなし…ですよ」

「俺は、感じたまま言ったまで、
褒めた覚えはない!」
「褒めてるつもりはないと、
毎度おっしゃってますが…」

「君の事を褒めようと思ったら、褒める場所が
多すぎて時間がかかりそうだがな!」
と言って笑った

昼食を済ませて
まだ急いで戻る時間ではなかったので
杏寿郎に付き合ってほしい所があると
言われてある店に案内された

普通の民家の様な小さな店だったが
若い女の子がその店から小さな紙袋を持って
次々に出てくる

若い女の子が好むお店なのはわかったが
どうして彼はここに私を連れて来たのか
そう疑問に思って店の戸に手をかけて

中に入ると

棚に並んでいるのは
キラキラと輝く宝石の様な様々な形の
琥珀糖達で

「わぁっ!凄いですね!こんなに…」
「君にも見せたいと思ったのでな!」
「あの会話、憶えてて下さったんですね」

あげはが目に留まった
小さな袋に入った琥珀糖を指差して言った
中に入ってるのは杏寿郎の髪の色に似た
黄色から赤への
グラデーションのカラーの琥珀糖で

「あ、これ、杏寿郎さん色ですね」
「ああ、本当だな。ならこっちは、君の色だな」

杏寿郎が差したのはあげはの
髪の色をした物だった

前に自分が貰ったのが
わりかし大きめの瓶入りだったので
店内の他の商品を見ていて気がついたが

「あれ、一番大きいやつだったんですね」
「ああ、沢山ある方がいいと思ってな!
色や、味の好みも分からなかったから、
同じ形のやつを全ての色入れて貰ったんだ」
お手軽に色々試せる小袋のものもあるようだった

“ギフトオーダー賜ります”と
店内に書かれた紙が貼られてあり
オーダーで好きな色や形に作ってもらうことも
できる様だった

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