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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第11章 バラと琥珀糖


「何の事ですか、そんな…」

「あげは」

真っ直ぐな視線がこちらに向けられていて

「俺は、君がいいと思ってるし、
君じゃないといけないと思ってる」

心の奥底まで見透かされてるみたいで
私が思ってる事とか考えてる事とか全部
この人には分かっちゃうんじゃないかって

「気付くのが、遅くなって…悪かったな。
いいんだ、俺は君を大切にしたいと思っている」

ギュッと抱きしめられて
何も言わなくていいと言われて
ギュッと杏寿郎の背中に
腕を回して抱き返した

「杏寿郎さん…、ありがとうございます。
嬉しい…」


「列車で君の話を聞いてから、
考えていた事があったんだが…」


「沢山、色々な話をした様に
記憶してるのですが?」

交わしたどの会話についてなのか
あげはは困っている様だった


「君は彼がどうして、君と君の交際相手が
深い仲になったと知る術があったと思う?」


彼は知っていたと言う事だ
あげはとあげはの交際相手が
文字通りの深い仲になった事を
何らかの形で
把握できていたと言う事になる

「私にもそれは…わかりません、
彼がそれをどこかから見ているのなら
…きっと」

「君も俺も、気がつくはずだ」

彼女は元柱 鬼の気配には敏感だ

鬼である彼が常に彼女の行動を全て
監視するのは難しいだろう

夜であるならまだしても もし
昼日中に情交を交わしていたのなら
尚更 把握するのは難しいはずだ
まぁその辺りはどうなのかとかは
彼女に確認も取れないのだが

だがそれは実際に彼が
垣間見ているのであるならと仮定した場合の話

もしそうでない 別の方法で
彼が彼女を監視する方法を持ち得るのであれば

話は 全く持って別物だ

話をしている中であげはが何かに気がついて
杏寿郎の顔を見た
シィーと内緒と言うように
杏寿郎が人差し指を立てて合図した

「あの、もしかして…なのですが」
「何だ?あげは」
「今までのって、
わざと…だったりとかしますか?」

杏寿郎さんが今まで あれだけ
深い仲になるなと禁止されてる状態で
必要以上に迫る様な真似をしていたのって

もしかして 全部
これの為だったとか?って事?



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