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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第82章 集いし 炎屋敷



「そうなの…でしょうか…、そうですか…。
望月さんが…父上に…お願いを…ッ」

よしよしと杏寿郎が千寿郎の頭を撫でて
俯いていた千寿郎が顔をあげた

「ありがとう、千寿郎。
千寿郎のその気持ち、
俺も…あげはもしかと受け取ったからな!
それに…俺は…、望月に煉獄家を任せて
良かったと…思っていると…、
望月に伝えてくれ」

「……しかし、杏寿郎…。
望月さんはこちらにおられますから…
杏寿郎かから…直接…あ、…そうですね。
それが…良いかも…しれません…ね」

この屋敷に望月も来ているのだから
直接礼を言ってはどうかと
あげはが言い出そうとして
杏寿郎の言葉の意味に気付いて
言おうとした言葉の内容を変えて話した


「千寿郎…、今日は…父上の名代として
この屋敷に来たんだろう?
だったら、この俺の名代として、
望月に礼を言ってくれないか?」

千寿郎に杏寿郎の代りに名代として
礼を伝えて欲しいと…そう杏寿郎が言って

「は…、はいっ!
この煉獄千寿郎…。責任を持って、
兄上のお言葉……、望月さんに
お伝えさせて頂きます…ッ!!
では…、兄上…、私は…これで…。
私が…長々とここに居ましたら…
皆さんのお邪魔になってしまいますので…」

一緒に昼食でもと誘おうとしたが
馬車を待たせていますと
お断りをされてしまったので

あげはと一緒に馬車に乗り込む
千寿郎と望月を見送った

「すいません…、
わざわざお見送りをして頂いて。
それでは…私は…失礼をさせて頂きます。
兄上も、…姉上も…
ご武運を…お祈りいたしております」

千寿郎と望月を乗せた場所を
杏寿郎が見送っているのを
静かにあげはが見つめていて

「……千寿郎君も…、数日の内に
随分と…大人びた…のではありませんか?」


握っていた手を杏寿郎が開くと
ちょこんと手の平上で
座っている小さなカエルと目が合った

無事に…お戻りになられます様にと言う

千寿郎の気持ちが…

このカエルには込もっている


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