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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第82章 集いし 炎屋敷



この炎屋敷の玄関で交わした
あのやり取りの事を
不死川が確認する様にして

杏寿郎にだけ 聞こえる声で言って来た


「勿論だ…、不死川。
君と…同じ様な事を
宇髄にも言われたからな。
……俺は…、今夜の戦いの先の
彼女を…、あげはを…俺の全てで…
受け入れて受け止めるつもりだからな!」


不死川は不死川で
こっちが小さな声で言った事に対して
杏寿郎がいつも通りの声で返事をして来て

コイツには
内緒話はできねぇな…と思って居た


「ああ、そうかよ…。
んなら、そら、結構なこったァ。
煉獄…、アイツの事、…頼んだぜェ?」

「不死川…、俺は…案外…
不死川や宇髄が心配するほど…。
あげはは弱くは無いと…思ってるがな?」


そう不死川の言葉に返事をして来る

杏寿郎の顔を見ていると

その言葉が…希望でも…何でも無くて

煉獄が…今日までの間に

アイツの事を知って…

アイツと言う人間を理解して

信じているから…言える言葉だな…と


その言葉を聞いて 
妙に納得してしまって居た


「ああ、そうかよ…。煉獄、
惚気んのも、大概にしとけェ」

「べっ、別に俺は…惚気ては…」

スッ…と杏寿郎と不死川の間に
小さな影が割り込んで来て

「はいはい、
後がまだまだつかえてるんですから。
不死川さんも、その辺りにして下さい。
すいませ~ん、それでは私も、
中に、お邪魔させて頂きますね?」

そのまま…二人の間を通り抜けて
スタスタと屋敷の中に入って行く。

「あげは姉さん、
これを…あげは姉さんにと
うちの屋敷の者から、
渡して欲しいと預かった物です。
お昼に…差支えが無ければ、
頂いて貰いたいのですが」

しのぶがあげはに渡して欲しいと
蝶屋敷の面々から預かった
風呂敷に包まれたお弁当を手渡して来て

「これ…、
もしかして…お弁当?
蝶屋敷の…皆が…、
私にって作ってくれたの?」

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