第81章 その琥珀糖はまるで
「そうか、そうだな…。
少しぐらいは…、あの頃よりも
立派になって…いなければ。
俺を…今まで支えてくれた、
鱗滝さんにも、師範にも…あげはにも
俺は、…顔向けが…出来ないからな。
いや…違うな…、俺を支えてくれた人…は
まだ…他にも…居たな…。
そんな事では、俺は…―――に
向ける顔が無くなってしまう…。
勘三郎、行って来る」
勘三郎はそのまま
道場の中に残って
道場を後にする義勇の後姿を見送った
『立派二…ナッタノウ…義勇…』
勘三郎はそのまま
誰に対して言う訳でも無く
小さくなって行く その
義勇の背中に向けてそう呟いた
『義勇…儂ヨリ、先ニハ…
死ンデ…ハ、クレル…ナヨ…。
コノ、老イボレ…ノ、
相棒ハ、義勇…オ前…シカ…アリエン』
そう俯いて 勘三郎が呟いた
再び 勘三郎が顔を上げた時には
もう…その後ろ姿を…
自分の目で捉える事は叶わなかった
『義勇…無事デナ…』
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すいません、文字数少ないですが
明日から新章になります。