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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第10章 追憶 煉獄家にて


「杏寿郎さんっ?
…随分な…朝のご挨拶…じゃないですか?」
「起きたのか?あげは。
気を悪くしたなら謝るが、俺は…」

その続きを言おうとしたのを
あげはに止められる

「いいです!もっとしたかったとか
言うつもりなんでしょ?」
「それもあるには、あるが」

何か他にも理由があるのだろうか?
「いつもより、口付けを欲張ってしても
怒らないし、それに、君は…寝起きは声も
…抑えないしな」
そう言ってニヤニヤと笑っている
不敵な笑みでこちらを見ていた

「朝なら、君は…俺を止めないだろう?」

ギクッー 
さっきのだけでそれがバレてしまうのか
朝はぼんやりしてるから
いつもよりも自制心が効かないし
声も抑えられないのは確かだ

「ん?止められない…の方か?」

ペシ とあげはがしょうもない事を言うなと
言いたげに杏寿郎の頭を叩いた
「んもぅ!朝から変なこと言ってないで、
朝ごはんに行きますよ?」

少し先を歩くあげはの後ろ姿を見ながら
また朝に襲ってやろうと思う
杏寿郎であった

「どうしたんですか?早く、行きましょ?」
「あ、ああ。今行く」

朝食を摂りに居間へ向かうと
槇寿郎から4人で出かけないかと提案された
「なんでも、サーカスが
来ているらしいですよ!」
と嬉しそうに千寿郎が教えてくれた

サーカスと聞いて
あげはと杏寿郎が顔を見合わせる

あの時 2人で見たサーカスの一団が
この町に巡業に来ている様だった
見たからいいですと言うのも変だし
せっかく わざわざ槇寿郎の方から
誘ってくれたのだ 断る理由もないし
何度見てもいいものだろうし

朝食の片付けを済ませると
サーカスへ行くために身支度を整える

着物は普段着の分と
着てきた訪問着しかないから
持って来ていた少し余所行きの
ワンピースを着ていく事にした

支度を整えて玄関に向かうと
すでに支度を整えた3人が待っていて
槇寿郎がチラリとあげはを見ると

「洋装か…」と呟いた
「わぁ、凄くお似合いですね!
姉上!素敵です」
千寿郎が素直に褒めてくれたので
嬉しくなってしまう
「そう、着物沢山持って来てなくて…
こっちにしたんだけど」

「君は、何を着ても似合うが、
…洋装もいいな!綺麗だ」

不意に 綺麗と言われて
ドキッとしてしまった

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