第80章 それぞれの前夜
『んああ?馬鹿にしてんのかァ?胡蝶、
んなの、破裂するに…決まって…らァ』
『要するに、破裂するんですよ。
その恐れがある呼吸なんです。
正確に言えば肺がと言うよりは、
その中にある小さな肺胞と言う風船が…ですが。
あげはさんは炭治郎君達には、
使い過ぎるなと説明していて、
この呼吸の危険性もご指導なさっている様ですが』
『宇髄のやつが…この呼吸を、
使い過ぎるなつったのはそれでかァ?』
『私達、柱は常中にあるので
ある程度は心臓も肺も完成していますが。
それでも…、常中に比べれば
過度に使えば負担が掛かります。
私が今からご説明する方法は、
その負担を更に減らす為の補助的な手段ですので』
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と言われてある方法を…伝授された訳なのだが…
普通にするのは…誰かに見られたりでもしたらと
屋敷での鍛錬の時はしてないのだが…
こうして…今みたいに 早駆けをしてる時は
誰かに見られたり聞かれたりしねぇから
胡蝶に言われた鍛錬法を取り込んでいて
不本意ではないが…その状態だと
自分の息が常中でも上がりそうになるから
負荷が更に掛かっているのも分るし
この呼吸法での負担を軽減する方法も…
教えて貰ったには…教えて貰った
時間はあんまねぇし…強くなれるんだったら
少々の恥は…忍んで…そうするしかねぇしよ
この…今…早駆けをしながら
大きな声で歌ってるんだが…
歌う事に空気を使いながら呼吸を使えば
呼吸を使いながら負荷を掛ける事が出来るし
この別の部分にも酸素を使う状況と
その…歌うのをやめて…酸素を行き渡らせるのに
集中するのを…交互にすれば…
歌うのを俺が止めた瞬間に
ふわっと身体が各段に軽くなるのを感じる…から
歌いながら呼吸を使えと言われた時には
馬鹿みたいな鍛錬法だとは思いはしたが…
こう…この場で効果つぅのも感じちまってるから
胡蝶のやつに文句も言えやしねぇ