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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第80章 それぞれの前夜



こんな時は…甘いもんでも食って…

と…思ったまでは良かったが

生憎俺はこの辺りの店は馴染みがない…


『ああ~、今日も
いすゞちゃんは可愛かったなぁ~。
団子も美味いし、新しく始めたって言う
おはぎも美味かったなぁ~』

通りをうっとりとした顔をしながら
さっき自分が行った店での事を思いだしながら
歩いている男に不死川が声を掛けた

「なぁ、兄さん。ちょっと聞きてぇんだが。
そのおはぎのうめぇ店、どこにあんだァ?」

不死川としては普通に
声を掛けたつもりなのだが
この生まれつきの眼光の鋭さの所為なのか
ひぃいいいっと声を掛けられた男は
先程までのうっとりした表情から一変して
この世の終わりの様な顔で
自分の頭を守る様にして抱えながら

あっちとある方向を指差して

ある団子屋の店の名前と場所の情報をくれた

普通に歩いて行けばそれなりに時間が掛かるが

俺が…鍛錬がてらに駆けて行けば…

20分も掛からない

暇つぶしには…丁度いい感じの…距離だった

ゴソゴソと不死川が自分の懐を弄ると

通りにしゃがみ込んだままで震えている男が

自分の頭の上に置いている手の上に

そっと小銭を乗せると


「兄さん、そら、情報の礼だ。とっとけェ」


そう不死川が言うと

その姿は忽然として消えていた

その小銭で団子10本は食べられる様な

それ位の金額であって男は

何かに化かされたのではないかと

その小銭を自分の財布にしまうのに

しばらくの間その場で躊躇していて

通りを歩く人々に不審な目で見られていたのは

言うまでもない話であった


ーーー
ーー



あげはが使う…あの妙な呼吸…

あのやり方を教えて貰った

胡蝶からは心臓と肺に負担を掛けるから

このあげはの二段呼吸とか言うやつは

普段からは使うなと言われてるやつだ


だが…どうだ?これを使えば

より身体の全身に早く多く酸素を運べるし

それに…何より… 

自分の身体が嘘みたいに軽くなる


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