• テキストサイズ

その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第80章 それぞれの前夜



「伊黒さん…、この桜餅
とぉ―――っても美味しいわ。
あの…、伊黒さん…甘い物…そんなに…
好きじゃない…かも知れないけど…その…、
1つ…、ううん、半分でもいいから…ッ
一緒に…伊黒さんと、この美味しい、
桜餅…食べたいなぁ…って…、ダメ…よね?」

伊黒の食の細さは…何度も
一緒に食事に行った事があるので
蜜璃も理解してはいたので

自分ばっかり食べていても
いつもそれをニコニコして見守ってくれるけど

一緒に食べるともっと…
美味しいって思うだろうし

それに……今日は…一緒に…

伊黒さんと…桜餅を食べたいなって…

そんな気持ちを…蜜璃は感じて居て

1つが無理なら せめて
半分でも…と提案したのだが


「甘露寺。俺は、
半分…の方が、嬉しいが…。
その残りの半分はどうする…つもりなんだ?」

1つは無理でも 半分ならと
食べられそうだと思ったのか
伊黒がそう蜜璃に返事を返して来て

「あ!そうだわ!美味しい桜餅が、
もっと美味しくなる方法があるわ。
あのね、伊黒さん…半分こしましょ?」

「……ッ!!?それを…
本気で言ってるのか?甘露寺」

伊黒がその目を大きく見開いて
蜜璃の言った言葉に
驚いている様子だったのだが

「え?だって、捨てちゃうの勿体ないわ。
それに、半分こしたら、美味しい物ってね
もっともっと、美味しくなるのよ?
私も、良く弟と、
最後の1個…半分こにしたもの。
ね、ね?そうしましょ。伊黒さん。名案だわ」

蜜璃がそう言いながら
ウキウキとした様子で
新しい桜餅を皿の上に乗せると

伊黒の為に用意されていた

まだ使ってない黒文字を使って

蜜璃が桜餅を半分に切り分けて行く


/ 1961ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp