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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第80章 それぞれの前夜



だったらどうして…その鬼は…

蝶屋敷を壊滅させれば 

鬼殺隊は医療方面での打撃を受けるし


刀鍛冶の里を壊滅させれば 

鬼殺隊の隊士は戦えなくなるのに?


どうして…

そうしようと…しなかったんだ? 何故?


何故…ばかりが炭治郎の
脳裏でぐるぐると回っていて

「そんな…、刀鍛冶の里の場所は…
厳重にも隠されて、内部でも秘密にされてると…」

「彼が…鬼殺隊を抜けた後に…、
自身が水柱として使っていた日輪刀を
刀鍛冶の里へ自らの手で返却しているのです」



「え?…でも…どうして…、鬼が…
そんな事を、わざわざしたり…するんですか?」



その行動は…とても鬼がする行動には思えなくて

鬼からすれば 日輪刀は…

陽光意外で唯一 鬼を滅する事ができるのだから

鬼からすれば 忌まわしい存在に違いないのに

それを捨てたりだとか 壊したりするのなら

俺にもその行動は理解ができるが…


それじゃあまるで…何等かの理由で

鬼殺隊を離隊する事になった隊士が

お世話になった刀鍛冶に
する様な行動にしか思えないし

それがとても鬼のする行動とは思えず

人間がする…行動…だと…

炭治郎には思えて仕方がなかった



「私が…この事実を知ったのも、
冨岡さんがあの透真さんの刀を
あげはさんから預かったのだと…、
結納の時に冨岡さんの口から聞いて、
初めて知ったぐらいなので…。
しかし…お館様は…
刀鍛冶の里をお移しにならなかった…。
刀鍛冶の里に…
あげはさん達が、あの列車での
任務の後に、療養も兼ねて
刀の仕上がりを待つために
刀鍛冶の里で湯治をしていた間にも、
彼は…実体ではありませんでしたが。
刀鍛冶の里に…水を…変形させた分身の姿で
お二人の前に現れたようですし」

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