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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第79章 一夜蜜月 ※Rー18


「工藤も…、中々に…
ああ見えて、心憎い男だからな…。
この部屋の細部にまで…、
工藤の気遣いで満ちてる…」

悔しいけどしてやられたと言いたげな顔を
杏寿郎がしていて
そうでありながらも
どこか満足気にも見えるので

「ええ、本当に…、
工藤さんと言い、春日さんと言い…、
他の…皆さんもにありますが。
それに、煉獄のお屋敷の…
望月さんになさいましても…。
杏寿郎は…、使用人の皆さんに…
恵まれておいでにあります…ね」

思わず自分の口元を押さえて
ふふふと声を殺しながらも
あげはは笑ってしまわずには
居られなかったのだが

「そうだな…、あげは。
俺が安心して…鬼殺に集中出来るのは、
父上と千寿郎の側に…
望月達が居るから…だからな。
この屋敷を守って貰ってる、工藤達にも
常日頃から感謝はしているし、その気持ちは
彼等にも…俺から伝えているつもりではあるが…。
工藤達にも、望月達にも…、どうにも世話に
なりっぱなし…の様にあるな…」

「ふふふふ、そうにありますね。杏寿郎。
でしたら、全てが済んだ後の、
食事会の折は…。特上のコースに
しなければ…なりませんね、杏寿郎」

「ああ、そうだな…。まぁ、その時は…
あの君の小母さんである、
三好さんに相談させて貰うか。
その時は、
この炎屋敷の者だけじゃなく、
あっちの俺の実家の
あの3人も招待するか。
そうしたら、そうしたで
また、あの三好さんに
相談して依頼した以上の
世話をされてしまって。
俺は、あの三好さんにも、
世話になり過ぎてしまいそうで…困るんだがな…」

三好さんと言う人の性分が 
理解出来ているので
杏寿郎がそう困っている様で
どこか嬉しそうな顔をしたが
直ぐにカラカラと上機嫌に笑っていて

「でしたら、そのお礼は…また別の折に、
あの千城を贔屓にしたらいいでしょうから」

そう言いながら 空になって居た
杏寿郎のぐい飲みに新しい酒を 
トクトクトクとあげはが注いで満たす

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