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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第79章 一夜蜜月 ※Rー18




このまま… 飲んで…

お酒に酔う様にして…

杏寿郎に酔ってしまいたい…

今夜は…彼だけを感じて…居たいと

あげはは …そう思って居て


「なら、一緒に…飲むか…」


トクトクトク…と

お互いのぐい飲みに酒器から
酒を注ぎ合う音が
部屋の中に余分な音がない分 
大きく聞こえる


余分な音がない…と言う事は

静かだ…と言う事で

この広い炎屋敷の中には…

気配と言うのは…
私と杏寿郎の物しかなくて

明日が…満月の夜なのも…

静か過ぎるほどに静かな今夜の中では


全てが夢か…幻…の様な


静かで…穏やかな…時間の様に感じる


「二人の夜…にでも、乾杯するか?」


杏寿郎がぐい飲みを持ち上げて
そうこちらに確認して来るので


「ええ、…杏寿郎、乾杯致しましょう…」




「「 乾杯 」」




ちん…っと音を立てて
ぐい飲みの縁を合わせると

その酒を喉に流してごくりと喉を鳴らした

ふわり…と口の中に広がる
まろやかで豊かな風味と

少し…酸味すらも感じるくどさのない甘味…


「ん?…これは、甘口の日本酒か…。
甘口の酒は…殆ど飲まないんだが…、
これは中々に香りも深くて美味いな…」


用意されていた日本酒は甘口の日本酒で

味わいに深みがあって 
そして甘さが舌に絡む

私も杏寿郎も辛口の日本酒を好むのに…


そんな 私と杏寿郎の 

日本酒の嗜好を知っている工藤さんが

今夜のこの時間に飲む為に…と


用意していた1本は

芳醇甘口の日本酒で


その香りの中には
どことなく柑橘を思わせるような
そんな深さのあるワインの様な香りが愉しめる


「ええ、本当に…。甘さもくどすぎず。
濃厚でありながら、
飲みやすい…お酒ですね。
甘口の、日本酒を見る目が
変わってしまいそうにありますね…。
杏寿郎。純粋に…、お料理と
共にではなくて、お酒だけをこうして
愉しむのであれば…、
辛口の日本酒より…向いておりますね」


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