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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第79章 一夜蜜月 ※Rー18



「いや、ここで見ているだけなら
出て行けと言われそうだからな、手伝おう。
1人でするより、2人の方が早く済むからな」

そう言って杏寿郎が
洗い物をしているあげはの隣に立つと
ザルに上げていた食器を
清潔な布巾で表面についた
水分を拭き取って行く

一緒に夕飯の片付けを済ませると

お風呂の支度が整っているらしいので

杏寿郎が差し出して来た手を取って

一緒に風呂場へと向かった

こうして居ると まるで…

前にタツノオトシゴの酒を
飲んだあの夜の時の様でもある

その時の夜と同じ様に 手拭いと

着替えと新しい下着がちゃんと脱衣場には

きちんと丁寧に畳まれて用意されていて

ここからでも バラの匂いが漂って来ていて

脱衣場の戸を開くと

文字通りにバラ風呂になっていて


あの部屋に敷き詰めていた花びらを

ここの浴室の床に敷き詰めたんだな…これ…

湯船には花びらとバラの花で

水面が埋め尽くしているし

蜂蜜は風呂に入れるなり…舐めるなり

こちらが好きに使える様に置かれていて


「どうしたんだ?あげは。脱がないのか?
脱がないのなら、手伝うか?脱ぐのを…」

「脱がせて頂かずとも…、
自分で脱げます…ので」

手伝うかと尋ねて来る杏寿郎に
自分で脱げると返すと

「俺がそうしたい…と、言ってもか?」

「杏寿郎が…、そうしたいので…あれば…、
脱がせて…頂けます…か?」


あげはの言葉に
フッと…杏寿郎が口の端を曲げると
あげはの帯にその手を 掛ける
 

「今日は…、妙に素直だな…。いいのか?」

「杏寿郎がそうなさりたいと、
今、私に、仰ったんですよ?
杏寿郎の手で、脱がせて下さいませ…」 

あげはが杏寿郎の手に自分の手を重ねて

脱がせて欲しいと訴えかけて来て

シュルシュルと衣擦れの音をさせながら

自分の帯が解かれて行くのを
あげはがじっと見つめていて

その視線を…感じる


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