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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第79章 一夜蜜月 ※Rー18



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目を凝らして見なければ…

その月がほんの僅かにだけ掛けているとも…

見て取れぬと言うのに…


待宵月

明日の月は…望月


明日の月は 何を見るのだろうか…?


「いい夜だな…、あげは」


杏寿郎が静かにこちらを見下ろしている月を
静かに見上げながらそう言った

杏寿郎の隣に寄り添う様に座って
あげはも杏寿郎と同じ様にして
今日の月を見上げる


「ええ、とても。
今夜は、月が綺麗…ですね。杏寿郎」


ふっ…と 杏寿郎が口の端を曲げると


「夏目漱石か…、あげは…。
君も中々に…心憎い事をする…な」


ひら…っ ひらっと 月の光を受けて

夜空を舞う蝶の影がが

月の前に浮かび上がるのが見えて


彼女が…意図的に 蝶を少々…


2人だけの心憎い一夜限りの蜜月の為に


呼び寄せたのだと気が付いた


「月夜に舞う蝶を眺めながら…に、
君とこうして飲む酒も…悪く無いな…」


静かに待宵月に見守られながら…

蜂蜜酒を飲んで

ほのかに蜂蜜の香りの混じる

口付けを合間に楽しむ


ゆっくりと2人だけで寛ぎながら
蜂蜜酒を一緒に飲んで
たわいもない様な話をしながら夕食を愉しんだ



夜は…静かに 


静かに 更けてゆく


ただ 静かに ゆっくりと…


夜が更け行くのを…


待宵月が…静かに…見下ろしていた


夕食を済ませると
あげはが片付けを自分でしたいと言うので
今夜ぐらいは甘えても許されると思うとは
俺もそう言ったのだが あげはの性分が
それを許さないらしいので

まぁそんな所もどうにも彼女の
真面目な性格の成す事にあるので

台所で洗い物をしていあげはを
その傍らで杏寿郎は眺めていた

「こうしていると、新婚の様な気分だな」

「杏寿郎…は、私が洗い物をしているのを
眺めておらえるだけにありますか?」

見ているだけなのなら
手伝えとでも言いたげに返事が返って来た

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