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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第78章 待宵月が見下ろすは…罪



お館様の鴉は私を探して数日…
私が居を構えている庵から庵へと
飛び渡って私を探していた様で

私が定住する場所を定めて居れば
もっとはやく ここに参上できたのだが


『葛葉…、今日は君に…
話して置きたい事があって来て貰ったんだ。
話をする前に…、息災にしていたかな?葛葉』

『はい、お陰様で…。それなりに不自由なく、
慎ましやかにさせて頂いております』

『早速で悪いが…、
葛葉…そのまま聞いてくれるかな?』


ちょっとした近況報告の様な挨拶の後に

お館様から告げられた事は

私の 継子である元水柱の三上透真が

4年前に…

行方不明になるまでの経緯についてだった


自分の弟子の中から鬼になった者を出した
その経緯と理由がどうであれ
私がお館様に己のけじめをつける為に
腹を切って詫びをしたいと言う
その時の私の申し出は

お館様は 透真の行方が知れぬ段階では
真相が定かではないとされていて 


いや…彼が

完全に鬼に成って居る訳ではないからと…

透真が鬼に成ったと言う情報は早い段階で
本部には伝えられて居たにも関わらずに


お館様はそれをお認めにはなられなかった


故に


私の処分は保留されたままになって居た

お館様には情報があったのにも関わらずに
透真が完全に鬼に成った訳ではないと言う


確信があったと言う事になる…


実際に彼が

三上透真が鬼に成っていたにしても

しなかったとしても


柱の身に在りながら 

その責任を放棄し 

無断離隊をした事には違いない…のだから


組織への不義理を
働いた事には違いないのだからと

何らかの形での処罰を望んだが

それに対しても 

首を縦には降って下さらなかった


その理由を… 4年経った

今になって 私は知る事となって

そう 全てをお館様はご存じにあられて


ご存じであられる故に 

私を不問になさっておられたのだと


だが…彼は無断で 鬼殺隊を離れたのではなく
その意思をお館様に事前に伝えていたのだと


4年の時を経て私は
その弟子の意思を知る事となった


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