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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第77章 鏡柱と羽織



そう言って春日が
こちらに向けて来る笑みは
やり抜いた事への達成感に
満たされている様だったので

「前にも、杏寿郎からバラを
108本頂いたことがあったのではありますが。
こんな頂き方を、するとは…私も
思ってもおりませんでしたので」


「まぁ、その簪の件については
工藤にも色々と言いたい様に言って
迷惑をかけたからな…」

処分を済ませた杏寿郎が 戻って来て
春日とあげはが
交わしていた会話に入って来ると


「杏寿郎…、もうお戻りに…?」

「ああ、今戻ったぞ。あげは。
大した用事と言う程でも無いからな」

「先ほどの話にありますが。杏寿郎。
でしたら、芋焼酎と羊羹を
用意せねばなりませんね」


俺があの彼からの贈り物を
処分して来たとあげはに伝えると

いつもの調子で
あげはがこちらに声を掛けて来たので
普段通りの彼女の様子に
内心ほっとしたのは事実だったのだが


「そうだな…、
それこそ普段からの礼も兼ねて、
屋敷の皆を連れて…
あの三好さんの店に行っても良いな」

「三好さんのお店…にございますか?炎柱様」

情報通の春日なら遠方の店についても
有名な所なら知っているから
もしかしたら三好さんの店も
知っているかも知れないが

三好さんの店と言う言い方では
三好さんが経営してる店みたいだもんな…
正確に言えば 
三好さんが働いている店でしかない

「ああ。三好さんの店と言うのはだな。
千城と言うすき焼きの店なんだがな…。
俺あげはとが、結納をした店が、
その渋谷にある、千城と言う店なんだが…」

「でしたらその時には、すき焼きと
カレーを、三好小母さんに
お願いをして、用意して頂きましょう」

結納の時に食べた 
あのカレーは絶品だったので
自慢のすき焼きも良いが 
カレーも是非とも
春日さん達にも食べて欲しくてそう言うと

「ああ、そうだな。あげは。
その時は、そうして貰えるようお願いしよう」

杏寿郎がそうこちらに言うと
今度は春日さんの方へ向き直る

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