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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第9章 療養編 煉獄家にて


千寿郎に背中を洗って貰いながら
千寿郎も大きくなったなと感じた

まだ幼い千寿郎が俺の背中を流したがって
洗って貰っておいて 物足りなくて
俺が洗い直すから 良く瑠火に怒られた物だ

自分の胸の辺りが
じんわりと温かくなって…
しみじみとしてしまった


3人が風呂から上がると
あげはも風呂へ入りに行った

あげはが風呂を済ませて戻ると
槇寿郎と杏寿郎の2人で話込んでいた
話ばっかりしていて飲めなかった
さっきのすっかり冷えた酒を
飲んでいる様だった

「言って、頂きましたら
新しいのをおつけしましたのに…
お風呂、ありがとうございました」
素顔なので袖口で
目元以外を隠しつつそう言った
「そりゃ、構わねぇが。お前ら、
同じ部屋で寝ないのか?」
「え。でも…そんな…」

寝る前まで2人で話こそはしても
一緒に寝るのは良くないかと
思って別の部屋で寝ていたのだけども

「変な気使ってんだったら、遠慮すんな。
東の離れ…使っていいぞ」

と槇寿郎に言われて 屋敷の敷地の東にある
母家とは離れた場所の離れに
布団を用意されてしまった

屋敷の使用人が用意してくれたのだけども
二組の布団がピッタリと寄り添っていて
枕元に懐紙と屑入れまで用意してあって

これはこれで
アレな感じにしてあるんだけども
気のせいでは…ないはず

「あの…、杏寿郎さんっ?」
「言いたいことはわかるが…何だ?」
「さっき、お二人でどんな話を?」
と痛い所を突かれてしまい言葉が出なかった

「随分と盛り上がるお話だった様ですが…?
私には…話せないお話…、でしょうか?」

先程 父が言っていた
女は何でも知っていると言うのは

本当の様だ…やましい所が話の中にあったのが
バレて居ると言うことなのか?

「まぁ、男同士の水入らずのお話なので
…あまり詮索はしませんが…」
と言って笑ったその顔を見た時に

あげはの顔に当たっていた
ガーゼがない事に気づいた

それも当然か 俺の傷も抜糸できたんだ
彼女も傷も抜糸したのだな

「君の顔、良く見ても…いいか?」


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