第73章 洋館の夜 ※R-18
高く上げたままになっていた足を
グイっと左右に開いて降ろされると
お互いの胸と胸を合わせる様にして
肌と肌が触れる面積を求められるのを感じる
杏寿郎の手が背中に回って来て
身体をしっかりとその腕に固定されてしまって
ギュウウっと強く抱きしめられると
その腕の力に呼応する様に
自分の中がギュウウっと
杏寿郎の陰茎を包み込みながら締め上げていて
自由になった自分の腕を
杏寿郎の肩に回すと
縋り付く様にして抱きしめる
「愛して…、居ります…、貴方を…。
杏寿郎、…愛してるっ…んあぁあんッ」
グンッと自分の中で
彼の陰茎が膨張するのを感じて
その彼の陰茎から
吐き出される彼の熱ですらも…
自分の中に欲しいと…そう求める感情が
自分の芯から湧いて来るのを感じる
「んはぁ、んっ、下さい…、そのまま…ッ。
杏寿郎の…熱を…、私の中に…ッ」
自分の中に吐き出して欲しいという
その言葉だけじゃなくて
自分の足を杏寿郎の腰に絡めて
グッと更に繋ぎ合いたいと欲張る様にして
腰と腰を寄せ合えば
ズチュンっと腰を一度打ち付けられる度に
この身に収まりきらない程の快感に
全身が歓喜しながら打ち震える様にも感じる
「……っ、…ハァ、
…う…、あげは…っ、出すぞ?」
バチュンバチュンっと腰を打ちつけられる度に
お互いの肌と肌がぶつかり合う音が響く中で
唇と舌も同時に求められてしまって
鋭い快感に震えながらも
声を出す事も叶わないままに居て
与えられる快感にズンズンと身体が
快感の絶頂へと押し上げられて行くのを感じる
彼の名を呼ぶ事も
彼への愛を言葉にする事も
ましてや
自分の呼吸すらもままならなくなって
与えられるままに快楽の中に沈め込まれては
空高く舞い上がる様に飛び上がる様な…
そんな目まぐるしい快感の
渦の中に放り出されてしまっていた