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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第9章 療養編 煉獄家にて


槇寿郎が何かを杏寿郎に聞き出そうとして
少し思案してる様だった

「こんな事を、聞くのもアレかもしれんが…
男親…なんだ。同性…なんだしな」
俺に言ってるようで
自分に言っているように言った
「どうかされましたか?父上」

「あいつとは…その、なんだ…したのか?」

唐突に尋ねられて 思わず口に含んでいた
酒を吹き出してしまった
「ち、父上っ!?」
からかっているのかと思ったが
父の顔は真剣だったので そうではない様だ

「年頃になっても、やっている事と言えば
剣の鍛錬か、任務ばかりで…浮ついた気持ちが
ある素振りもなかったからな…」

見ていない様で 興味がない様で
父上は俺の事を見ていらっしゃったのか…

「………」

しかし 幾ら自分の父とは言えど
いや 父だからこそ
この様な話をしていい物なのかと
躊躇らわれてしまい 悩んでいると

「本当なら、もっと早い時に…
吉原の一つにでも、俺が連れて行って
やるべき…だったんだが…」
「あの、それでしたら…大丈夫です。
悪い友人に…何度か吉原へは付き合わされ…
まして、上弦の鬼の偵察…をかねて…それに…」

「知らないなら、
…教えておく必要があるかと思っていたが…
あそこの吉原の妓…は、その辺の女とは違う」
「それは…その、心得て…います…」
杏寿郎の意外な言葉に少し驚いて笑うと

「ん?何だ、一丁前に…あるのか?」

ここで言うあるとは
吉原の様な商売女じゃない
女と…床を共にしたのかと言う意味で

「鬼より助けた女に…、半ば…
強引に…迫られて…仕方なく、ですが…」

父の顔を見るに
父にもそれに似たような経験が
おありの様にあった

「お礼と言う名目で…仕方なく…か、何度か
俺もあったが…、杏寿郎、気をつけとけ」

それは仕方なく関係を持った女に
入れ込みすぎるなとかそんな事だろうか?

「女は…、何でも知ってるからな」
「肝に銘じて置きますが、ですが、彼女以外の
女性と夜を共にする…など考えられないので」

まさか 酒を酌み交わすとも
思ってもいなかったが
その上 猥談にもなるような話までするとは
杏寿郎自身も考えてなかった

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