• テキストサイズ

その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第70章 町行かば 再び



1つのテーブルの2名様なはずなのに
1つのテーブルだけでテーブル5つ分くらいは
オーダーが通っている気がする
厨房も追加の注文の対応で大忙しだ

『すいません、ハンバーグとナポリタンよりも
こちらのビーフシチューと、ハヤシライスの方
お届をさせて頂きました。どうぞ』

男性客の胃袋にはどんどんと料理が消えていて
同じテーブルの女性客はその様子を
にこにこと穏やかな笑顔を浮かべながら見ていて

男性客の食べっぷりばかり目につくが
何気に連れの女性の人も食べてる気がする

「やはり、流石の
老舗の味にありますね。杏寿郎」

「ああ、そうだな。何を食べても美味いな」

「ええ、本当に。
杏寿郎が美味しそうに
お召し上がりになられるので。
見ているこっちも見ていて、
幸せな気持ちになります」

そうあげはが言って 
ふんわりと穏やかな笑みを浮かべていて
顔を上げたあげはと視線がぶつかって
時間が止まったかのようにゆっくりと流れる

「だが、こうして、君が目の前に居ると
美味い物が、もっと美味くなる気がするからな」

「ふふふっ、杏寿郎…、貴方に
その様に言って頂けて、光栄にありますので」

老舗の洋食屋で昼食を済ませると
そのまま 活動写真を上映している
映画館へと2人で向かった

映画館と言っても常設の映画館はまだ少なく
こうしてサーカスの様に仮設の建物を立てて
映画を上映して回る移動式の映画館もまだ多い


「割と、混雑してるんだな」

「今日の映画がそれだけ人気と言う事でしょうか?」


平日の昼間だと言うのに移動式の映画館には
多くの客がチケットを求めて列を作っていて
杏寿郎が周囲を見回しながらそう言うと
あげはが立て看板を指差してそう言って来て

あちこちに配置されているポスターに目を向けると


「今は
アントニーとクレオパトラを上映してるんだな」


/ 1961ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp