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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第70章 町行かば 再び



自分で言い出して置きながら
口を開けるのが恥ずかしいと感じて居て

控え目に口を開けると

その中にひんやりとした冷たい感覚と
爽やかなソーダの味が広がって行く

「美味いか?」

「美味しい…です」

「なら、もっと食べるといい」

「杏寿郎も食べて頂かなくては…」

そんなやり取りをしながら
2人で1つのアイスクリンを食べている内に

端から溶けて 垂れて来て

杏寿郎がそれが零れ落ちる前に自分の舌で迎えていて

「直接食べる方が早いか…もな?」

「ふふふ、そうですね。
あんまりゆっくりしていては
アイスクリンが、溶けてしまいそうですから」


杏寿郎が持っているアイスクリンを
両サイドから一緒に食べて
食べながら食べているフリをして
彼の舌で唇を舐められてしまって

こんな往来の真ん中なのに…と思うと
気恥ずかしくなってしまって
そわそわとしてしまって落ち着かない

「まだ、少し時間もあるしな。公園でも散歩しよう」

平日の昼間の森林公園には
ゆっくりと犬の散歩をしている人や
日光浴をして過ごしている人の姿が見える

「あげは、ボートにでも乗るか?」

白鳥が優雅に泳いでいる公園の池の
ボートに乗るかと杏寿郎が尋ねて来て


「あの…、杏寿郎はボートには…」

「自慢じゃないが。
俺は、自分で漕ぐボートには
乗った事が無い!
あれで、漕げばいいんだろう?
腕力なら自信があるんだがな…どうだ?」

「目の前にボートがありますのに、
乗りませんとは私も言いませんよ?杏寿郎」


ボートの乗り場で料金を支払って、
ボートの漕ぎ方の説明を受けると。

池に居る鯉に餌をやれるらしく、
餌を買わないかと尋ねられて。
餌のお金を支払って小さな紙袋に入った
鯉の餌を受け取った

2人で手漕ぎのボートに乗り込んで
のんびりと池の散歩を楽しむ…
と言う速度には程遠いのは
漕いでるのが杏寿郎で
ある以上は仕方ないのだろう


「ボートも中々いい物だな。
それに何より、君とこうしてると
逢引…ぽい感じがするしな」

「杏寿郎…」



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