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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第70章 町行かば 再び



私は白無垢が仕立て上がれば
すぐにと聞いていたので
半月延びたのがありがたい位の
気分ではあるのであるが

と言うか…運ばれて来る反物 黒しか無いな

「杏寿郎…これは、掛下…になさるのですよね?」

「流石に白無垢の掛下には、出来ないが。
色打掛の掛下にするつもりだが」

前にここで 白無垢と一緒に仕立てをお願いした。
あの強烈なインパクトの色打掛に合わせるなら。
確かにこれ位の黒の振袖でも良いのかも知れない。

「もう少…しばかり、柄を抑えられては…」

かなり用意された反物が派手な大柄が多いので
杏寿郎の好みを伝えたからこうなのかも知れないが

「そうか、なら、
これより地味目のも用意してくれ」

『はい、畏まりました。すぐにお持ち致します』

そう言ってまた綺麗に積み上げた反物を持って
反物の山を作り上げていくから

その積み上がって行く反物を見て
嫌な予感がするのは気のせいでは無いはず…

私の嫌な予感は的中して

またしても どこかの呉服屋でそうした様にして

一枚づつ 反物を肩に当てられては

杏寿郎がその反物を店の人に
指示して仕訳けて行く作業を


もう かなりの時間していて

1巡 用意されていた反物を

大きな山と小さな山に仕訳け終わり

大きな山の方は要らないからと片付けて貰って


残されたのは小さな反物の山…だが


この山でも30枚近い山なのではあるが


「とりあえず、10枚ほどに絞るか」


その30枚の中から 杏寿郎が10枚まで
候補の反物を絞ると

あげはの前にそれをズラッと並べる


「どうだ?あげは。めぼしいのはあるか?」

「あの…、色打掛に合う…振袖…ですものね…。
しかし、ここまでの振袖、
そうそう着る機会がある物でもありませんし」

「これ…と、これなら…?」

そう言って 杏寿郎が
10枚の中の2枚をあげはの前に見せて来るが



「ああ、杏寿郎…、
そちらのを見せて頂いても?」


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