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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第69章 嵐、再来




この声は 師範??? 

どうして 師範がここに?


あげはが慌てて振り返ると

そこには 

自分の師範と杏寿郎が何故か一緒に居て


「何だ、その顔は、私が居たら悪いのか?」


そう涼しい顔をして師範がこっちに言って来て

師範の隣に立っている 杏寿郎は

心なしか 呼吸がまだ 少々乱れている様な


「えっ、師範は
杏寿郎とご一緒でしたのですか?
杏寿郎と師範は何故ご一緒に?
2人で一体、どちらで何をなさって
おられたのですか?」

「ああ、知りたいか?あげは。
この杏寿郎が、私にどうしても、
直接、稽古を付けて欲しいと言ってな。
聞き入れてくれなかったんだ、だから許せ。
ちょっーっとばっかし、杏寿郎を、
私の手で軽ーく扱いてやっただけだぞ?」

「いや、別に師範が杏寿郎に稽古を
お付けになられるのに。いちいち
私の許しは要らないかと思うのですが…」

って 師範がどうして杏寿郎を呼び捨てに??

面識がないはずなのでは?

ニヤニヤと嫌味たらしい笑みを
師範があげはの方に向けて来て

それに 扱いて…って 

いや 単に稽古を付けただけなのに

師範が言うと

別の事の様に聞こえるのは嘘じゃない


「ですが、師範。
わざわざ屋敷を離れずとも
杏寿郎と稽古をなさるなら、
ここでもできますでしょう?」

「ん?ああ、何だ?あげは。
そんなにムキになるような事か?それは。
私が、どこで杏寿郎に
稽古を付けようと自由だろう?
私と杏寿郎の間を疑っているのか?
可愛いヤツだなお前は。
それとも何か?私がお前の
愛しい杏寿郎に疚しい事でも
したのかと心配でもしてるのか?あげは」

師範はいつもこんな調子で
いちいちどんな事でも
意味深な感じにして来るから
まともに取り合っても
こっちが疲れるだけなのは
この人の弟子をしていたのだから
重々に承知をしている事だった


「師範は、何をなさりにこちらへ?」


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