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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第68章 酔って酔われて飲まれる夜に… ※R-18



「俺の所為で、あげは。
君の喉が渇いてしまったと言うのなら、
俺がその喉の渇きを潤すのが
筋と言う物だろう?違うか?あげは」


そんな風に言われてしまっては
彼の手からその水を飲まされるしか
選択肢はない様にも思えて

促されるままに そっとグラスの縁に

あげはが口を付けると

杏寿郎がグラスを傾けて来て

口の中を満たして行く水を

喉を下げて ゴクッゴク…と嚥下して行く

タラっと注がれるタイミングと
嚥下するタイミングが合わずに
口角から零れて流れた雫を
杏寿郎の舌が受け止めて来て
その筋をなぞりながら舐め上げて来ると

コップに口を付けている

その間の境界線を彼の舌がなぞって来て


「んっ…、あの…ッ、杏寿郎…?」

「なぁ、あげは。俺にも水を
君から飲ませてくれるか?1口」


自分の口に含んだその水を

飲み込んでしまわずに飲ませて欲しいと

そう訴えて来るから

望まれるままに 自分の口の中の水を

自分から唇を彼の唇に重ねて

その口腔内に流し込む


…ゴクリ…と 杏寿郎が喉を鳴らして

その水を嚥下した音が聞こえて


水を口移しで飲ませただけなのに

厭らしい事をしている気分になってしまっていて

どうにも ソワソワと落ち着かなくなって来る


「なら、お礼に俺からも飲ませるか?君に」

水を飲ませて貰ったお礼だと
杏寿郎がそう言い出して来て

「…はい、杏寿郎。頂き…ます」

それだけの意味ではないのは
承知しながらに同意をした

グイっと顎を上に向けられて引き上げられながら

動かない様に固定されてしまう

自分の口腔内に流し込まれる水は

冷たい常温の水なのに

その水と共に自分の口の中に入り込んで来た

杏寿郎の舌は火傷してしまいそうな程に熱い


「…んっ、ぁ、熱っ、…んッ、ぅん…ッ」

「…あげは…、熱いのは、
ふ…、君の、ここも、…同じだろう?…」

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