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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第68章 酔って酔われて飲まれる夜に… ※R-18



「そうでないと言うなら、
尚更別にいいだろう?あげは。
水瓶の水は毎朝、朝一番に洗って入れ替えるし、
柄杓もその時に清潔な物と交換するんだから
そこまで言わずとも良いだろう?」

もう 人は払ってるし 屋敷には
私と杏寿郎しか居ないのだから

この水は夜の間に自分達が飲むだけだから
問題ないとでも杏寿郎は言いたいのだろう

杏寿郎がそんな事をしたとしても

彼がこの屋敷の主なのだから

誰も杏寿郎がそうする事に対しては

言いがかりをつけたりはしないのだろうが


今度は杏寿郎の言葉に
むっとあげはが僅かに顔を顰めると

「でしたら、まだ夜の内に
お飲みになられるおつもりにありましたら
せめて別の入れ物に移してお飲みになればいい物を。
お水。お移し、致しましょうか?杏寿郎」

水瓶の水は飲水用とその他に分けてあるから

新しい柄杓であげはが水をコップに移すと

杏寿郎の方へそのコップを差し出して来て


「お飲みになられますか?杏寿郎」

「いや、俺はいい。
今もう、飲んだばかりだからな。
そのコップに移した水は
あげは、君が飲むといい」


こっちに飲む様にと言うと
コップを持っているあげはの手に
杏寿郎が自分の手を重ねて来て

そのまま 飲む様にと言いたげに
コップを私の口元に近づけて来るから

夕食の時に タツノオトシゴの酒を
杏寿郎に勧められた時の事を思い出す


「あっ、あの、杏寿郎、
その、お水でしたら、自分で飲めますがッ」

口元に近づけられるコップを
反発する様にしてあげはが
自分の手に力を入れて押し返す


「君も、さっきので、
喉が…乾いてるだろう?あげは」


さっきあんなに喘いだのだから
喉が渇いて当然だとでも言いたげに
杏寿郎がそう声のトーンを潜めながら
確認を取る様にして耳元で囁き掛けて来て


「…っ、そっ、それは…杏寿郎が…」


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