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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第9章 療養編 煉獄家にて


「いや、千寿郎!それはいささか、
気が早く…ないだろうか!」

「私は、あげは様にお尋ねしてるのですよ?
なぜ、兄上が、お答えになるのですか?」

「多分、杏寿郎さんの思ってるような
意味じゃないと思うけども?」

「君の方が、年上なんだから。俺の名を
呼び捨てて貰っても構わないぞ?」
そう言ってハッハッハッハハと笑った

「えぇぇ!?そうだったのですか?
知りませんでした。私は、てっきり兄上が上
だとばかり、思っておりました…」

あげはが杏寿郎よりも年上と聞いて
千寿郎は驚きを隠せない様だった

「あ、ちょっと私。お菓子のおかわり
を用意しに行って来ますね」

今回も多めに用意していたので
新しいお菓子を切り分けるのに台所に向かう


槇寿郎が台所でお茶を飲んで
喉を潤していた

背後にピッタリと気配が突然現れて
背中に柔らかい物が触れているのがわかる

「オイ、どう言うつもりだ?」
「ここには、お酒。置いてないですよ?」

「茶を飲みに来ただけだ、お前…ちょっと
見ない間に成長しすぎじゃないか?」

「成長期だったんだと思いますよ?
でも、私の上背が、1年で10センチ以上
伸びたの、ご存知だったじゃないですか」

「俺の記憶の中では、ぺったんこに
近かった気がするが?前まで
そんな自己主張してなかっただろ?」

槇寿郎にそう言われて
成長を指摘されたのは背の事でなくて
胸の事だったのかと気がついた

「わざとじゃないですし!ちょっと距離を測り
間違えただけですから!」

決して背中に
胸を押し付けようとした訳ではない
槇寿郎様は私の事を娘の様に思ってるだろうし
色仕掛けを使うとかは考えてもなかったし?

「杏寿郎をたぶらかした様だな?女狐め。
どんな手練手管を使ったか知らんが、
俺までたぶらかすつもりか?」

「たぶらかしただなんて、
私は、妖怪かなんかですか?もう、全く…」

皮肉を言われて 怒っているような言葉だが
あげはは気を悪くしている様子もなく
お菓子を切り分けると槇寿郎に勧めた

「俺は、甘いものは食わんっ…」

「そうですか。残念」

と残念そうになさそうに口先だけで言った




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