第68章 酔って酔われて飲まれる夜に… ※R-18
でも 杏寿郎も それを飲んでるのだから
お互いに求めあって乱れるままになるのが
簡単に想像が出来てしまっていた
でも そうと知りながらに
彼の言葉に抗えない自分が居て
促されるままに 口を開くと
口移しでその残りの半分を飲まされる
ゴクリ と喉が下がって嚥下をするが
口角から 収まりきらなかった酒が
タラリ…と 口角から伝って
顎に添えていた 杏寿郎の指を濡らして行くと
「零れてるぞ、あげは」
その指を濡らした雫を
杏寿郎があげはの唇に塗り付けて来て
それを舐め取るようにして
彼の舌に唇を舐め取られる
そのまま 唇を重ねられて
舌で口の中の酒の味を確かめる様にして
口腔内を杏寿郎の舌に蹂躙されて行くと
「んっ、ふ、はぁ…、ん、…杏…寿郎」
「あげは、君から酒の味がするな。
酔ってしまいそうだ…、君に」
ふふふとあげはが小さく笑うと
まだ酒が残っているグラスを手に取って
「なら、杏寿郎。
もっと、…酔ってしまって下さい」
杏寿郎がした様にして
あげはが自分の口の中に酒を含むと
杏寿郎の肩に腕を回して
彼の口腔内に口に含んだ酒を流し込んで
ゴクン…っと
杏寿郎の喉が下がって
それを飲み込むのを確認する
「あげは…、まだ、酔い足りないな。
俺をもっと…、酔わせてくれるか?君で」
杏寿郎が あげはの後頭部に手を回して来て
逃れる事を許されない様にして
杏寿郎の手に後頭部を固定されると
そのまま熱く口付けられて 彼の舌で
口の中を隅々まで舐め上げられてしまって
酔いが一気に回った様に
クラクラと眩暈を憶える
「んっ、…ぅ、んんっ…ふ、ぅんッ」
「……んっ、あげは…ッ」
しばらく 熱い口付けに酔っていると
名残を惜しむようにして
杏寿郎が 唇を離すと
透明の糸をお互いの口の間に
垂らして伸ばしていて