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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第65章 密室のヒメゴト ※R-15



「んっ…、杏寿郎…ッ」

「もっと、近くで君を感じたいんだが?
あげは、君のその香りも体温も…
その身体の重みも…、俺の腕の中に
留め置かせてくれないか?」

そんな風に言われて 見つめられてしまえば

断われるはずも 拒めるはずなんてなくて

彼の言葉の通りに

その腕の中に自分の身体が収まる様に


足元を大きく開いて 裾を広げると

座っている彼の太ももの上に

跨る様にして 向き合って座った


自分の今の体勢と
今の状況が恥ずかしいのか
ギュウウっと俺の首の辺りに縋り付いて

力を入れてくっついていて
その表情をこちらからは拝めそうにないが

よしよしとその緊張をほぐす様にして
あげはの後頭部と
その背中をゆっくりと撫でると

トントンと背中を手の平で叩いて来て
ぎゅうっと力が入っていた
あげはの身体の力が
徐々に抜けていくのが分かる

後頭部を支える様にして

背中を叩いていた手を添えると

後頭部を支えた手の指で

あげはの左の耳の縁をなぞって行く

「んっ、…はぁ…んッ」

ぴくッと小さく身体を跳ねさせながら
僅かに声が吐息と一緒に漏れ出て来るから

「その君の可愛らしい声も…、
全部…俺の物だろう?
もっと、聞きたい。聞かせてくれないか?」

耳を撫でていた手の指が
そのまま 頬をくすぐる様に触れて来て

指で支える様に 顎の下に入れられて添えられ

唇を寄せやすい様に 上を向かされて

「あげは…、俺の事だけ見てればいい。
俺に集中してればいい、
他に何も要らないだろう?今は」

そう またしても 彼に口説かれてしまって

与えられる口付けを受け入れる

「んぅ…、ふ、…んんっ、はぁ、んんっ」

余りにも 熱い情熱的な口付けに

頭がクラクラとして眩暈を憶えてしまう

ギュッと彼の着物を縋る様に掴んで
必死に握りしめてしまっていて


「…ハァ…、やはり、
なんとも可愛らしい…な、君は」


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