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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第65章 密室のヒメゴト ※R-15



「杏寿郎…、
なら、私からのお礼の気持ちを
受け取って頂けますでしょうか?」


自分の頬に重ねられていた手に
あげはが自分の手を重ねると
にこっと笑みを浮かべながら

杏寿郎を見つめて来て

自分の空いている方の手を
隣に座っている杏寿郎の頬に伸ばして
その頬を撫でると

同じ様に彼が
私のその手に自分の手を重ねて来る

杏寿郎の唇に吸い寄せられる様に
自分からお礼の意味の口付けを落として

そのまま ちゅちゅ…と
小さな音を立てて 短い口付けを彼にする
短い口付けを何度も繰り返して
自分の唇を彼の唇から離すと


杏寿郎があげはの左手の薬指にある
自分が贈った婚約指輪を撫でて


「あの時、これを
君に贈って置いて良かったな」

「まさか、あんな事を
言われるとは思ってませんでしたが…ッ」

「あれは、予定には無かったからな。
甘露寺が、アドリブで入れて来たんだ」

そう杏寿郎が あの時の指輪の披露は
結納の予定には無かったのだと言って来て

あげはが自分の左手の薬指にある
杏寿郎から贈られた指輪に視線を落とした

「前に、刀鍛冶の里から戻って
蜜璃ちゃんに恋の呼吸をご教授して貰った際に。
この指輪の事を、蜜璃ちゃんには話していたので」

「そうか、それで、皆に
その指輪の披露を…と、甘露寺は言ったんだな」

あの時に杏寿郎からこれを贈られた時の
この指輪の約束の意味が
今日の結納を済ませた事で
より強固な約束に変わった事を感じて居て

あげはは結婚指輪の
ダイヤモンドの輝きを
目を細めながらうっとりと見つめる

キラキラと輝くその輝きに似た
輝きを自分の胸の中にも宿るかの様に感じて居て

「私のココにも、沢山の大事な人達との
約束達が、キラキラと輝いています。
この指輪とダイヤモンドと同じですね。
貴方と過ごす日々をを重ねる毎に
日増しに輝きを増して行くかの様にあります」

あげはのその言葉に
ふっと杏寿郎が自分の口の端を曲げると

「ハハハハハッ、そうか、それはいい。
なら、君と迎えるこれから先の節目節目に
君にダイヤモンドでも贈るとしよう」



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