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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第65章 密室のヒメゴト ※R-15



この結納を用意してくれた事
方々の予定を合わせてくれた事にも
勿論金銭的な部分でも
杏寿郎には世話になってばかりなのだから

あの場では 皆の前で杏寿郎に
今日のお礼を伝えては居るには居たが

改めて ふたりだけの時に

彼に今日のお礼を言いたくて

「俺はすぐにでも、君のその可愛らしい唇に
自分の唇を寄せて、口付けたい所だがな…。
こうして、2人で身を寄せて座っていると。
まるであの時の様だな?あげは」

杏寿郎があの時の様だと言うのは
列車での任務の後に蝶屋敷へ向かった
初めての口付けを交わした馬車の中のでの事で

「あの時、君が俺の裸を見てしまった事を
謝罪して来ただろう?もし…の話だが、
あの時俺が、なら君の裸を
見せろと言って来たら
どうするつもりだったんだ?君は」

「……えと、お身体を見てしまったのは
処置をこちらがする上に
必要な不可抗力ではあったのですが…ッ」

そうあげはが杏寿郎の質問に
言葉を濁して来るから

「それに、君がその仕事をして来て
傷を看るなり、身体を拭くなり
時には下の世話が必要な場合も、
怪我の状態によってはあるんじゃないのか?」

看護の仕事を蝶屋敷でずっと
務めて来ていたのだから
そんな場面になんて
今までも幾度となくあったはずだ

「そ、…そうですね、
あれ?どうしてでしょうか?
あの時は、そのそれを謝らなければと
酷く思ってそればっかり頭にあったので」

「それは、君が…看護者の目じゃない目で
俺の身体を見たからじゃないのか?あげは。
そうじゃない感情が、自分の中に混じったから
それを謝らなければと思ったんじゃないのか?」

そう杏寿郎が言って来て
そう思ってあの時の事を振り返ると
ストンとつかえて居た物が取れた様に感じて

妙に彼の言葉に納得してしまっていた

「た、確かに…
杏寿郎のお言葉は正しいと思います。
いつもの、私でありましたら。
そうしている事に対して、裸体を見ようと。
その、変な言い方でありますが…」



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