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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第64章 結納編 午後



そう申し訳なさそうに
杏寿郎が三好に言って来て

この三好さんの事なので
過剰なサービスをして置いて 
利益を無視したような
そんな金額しか請求して来なかったのだろうが



「千寿郎君と、槇寿郎様は先に
馬車の方へ行って貰って置いても
よろしいでしょうか?」

そう2人の告げると
ぼそっとあげはがその隣に居た
杏寿郎の方へある事を囁いて

杏寿郎がそれに小さく頷くと
あげはにある物を握らせる

槇寿郎にもある事をあげはが伝えると

玄関を槇寿郎が千寿郎と共にくぐりながら
離れて行く その後ろ姿をあげはが確認すると
小さく槇寿郎が口の端を曲げているのが見えて


「あの、ね。三好小母さん、
最後にここを出る前に
私からも抱擁してもいいかな?」

そうあげはが三好に対してそう言うと
三好の体にぎゅっと抱き着いて

「どうなんだい?急にどうしたんだい?」

その突然の行動に三好が混乱していると
グイグイと三好の帯の間にある物を
捻じ込んで差し込むと

「じゃあ、今日はありがとうね?三好小母さん。
これは、私と彼からの心付けだからっ」

杏寿郎走ってと
あげはが杏寿郎に声を掛けると
槇寿郎と千寿郎を乗せた馬車も動き始めて
まだ乗り込んでいない
杏寿郎とあげはの乗る馬車も
誰も乗せていないのに動き出して居たから


杏寿郎が先にその馬車に飛び移って
馬車の戸を開いて中に入り
外に向かって向き直り身を乗り出すと

後ろから追いついて来た
あげはに向かって手を伸ばした

慌てて三好が追いかけて来るが
こちらは呼吸を少し使ってるので
追いついて来れるはずも無くて

「ちょっと、何てことしてくれるんだい!!
あげはちゃん、アンタって言う子はッ!!」

「あげは、急げ、飛び乗るんだ!」

タンっと地面を蹴って
杏寿郎に身体を受け止められて
そのままの勢いで
馬車の中に転がり込むと

開いたままの戸からあげはが顔を覗かせて

大きく三好に向かって手を振ると



「三好小母さぁーーーん、
今日はありがとうーーー!!
三好さんのお陰で、今日は無事に結納を
彼と出来たから、感謝してるーーーーー!!
さっきの約束ーーー!!
ちゃんと、叶えるからぁーーー!!」


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