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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第64章 結納編 午後



お金をこちらが支払ってるんだから
客だろうと言えばそれまでかも知れないが


「三好さん。その、今日はありがとう…ね?
4日前になって、急に言った事だったのに。
こんなにきちんとした、
結納にしてくれて。それだけでも
感謝しなくちゃいけないのに。
私や杏寿郎さんにだけでなくて、
他の皆にも色々と良くして貰っちゃって…」

「いいんだよ、そんな改まった礼なんて。
私とあげはちゃんの仲じゃないのさ。
水臭いよ。
アンタがあの煉獄さんと結婚して
幸せになってくれりゃあね。
こっちとしちゃあ、万々歳さ。
まぁ欲をあえて言うなら、
偶に一緒にうちに顔を見せに
来てくれたら、十分ってもんだい。
何なら、煉獄さんとの子供連れて
毎年誕生日祝いにでもその子の成長をさ
私に見せに来てくれたらいいさ」

三好のその言葉に
あげはが何も言わずに
三好の顔を見ていて

ふんっと三好が得意そうにふんぞり返ると
どんと自分の胸を叩いて

「何だい何だい?
あげはちゃんその顔は、
私が定年にでもなると言いたい顔かい?
三好さんは、
元気がだけが昔から、取り柄だからね!
もう、10年15年、20年だって
バリバリ働けるさ?そうだろ?」

そう言って三好がこっちに向けて
ウインクをして来て

もう20年後…となれば
三好さんは幾つになるんだろうと
そう考えてしまわなくもないが
その何とも頼もしい様子を見ていると

この三好さんなら
20年でも30年でも
今と変わらずに
バリバリと働いて居そうな気さえしてしまう

その姿が普通に自然に想像が出来てしまって
口元が知らぬうちに綻んでしまっていて

「やっと、いつもの
あげはちゃんの顔になったね。
まだまだ、アンタと話して居たい所…だけど。
アンタのいい人も
アンタと話したいだろうからね。
あげはちゃん、折角可愛い髪結いさんが
結ってくれたその髪、なんだけどね?
あげはちゃんが良かったらなんだがね、
アタシの手で結わしてくれないかい?」



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