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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第63章 結納編 昼



「そう言えば、アンタにそっくりな
あの子は?今日は忙しいのかい?
あげはちゃんと同じ、蝶の飾りの
色違いの子、居ただろう?もう一人さ」


私にそっくりな
蝶の飾りの子と三好が言って来て

その三好の言葉にドキッと胸が跳ねた

カナエちゃんの事

三好小母さんが憶えていてくれたんだ…って

カナエちゃんとも ここには
何度か一緒に 来た事があったから


コトンとあげはの前にも
三好がカレーのお代わりを置いて来て

「え?私は…カレーのお代わりは
頼んでない…よ?」

「さ、いいからいいから。
アンタももっと食べなよ。
そこも育つかもしれないだろ?」

「そこだけに限定しないでってばっ!
これ以上育たなくてもいいですっ」

「それはアンタが決める事じゃないだろう?」

そう三好があげはに言って来て

三好とあげはが一緒に
杏寿郎の顔を見つめて来る

「カレーも特盛の大盛りだからねぇ?
もっと大盛りがお好みかもねぇ?
まぁ、悪い冗談はこれ位にして置いて。
アンタも、カレー食べとくれよ」

「みっ、三好小母さん、待ってッ」

他の給仕に回ろうとしていた三好が
あげはが自分の元へ引き留めると

あげはが自分の振袖に視線を移して
そっと自分の着ている
蝶の柄の振袖を手で
愛おしむ様にして撫でつける


滑らせた手を自分の左胸の上に置いて
もう反対の手で自分の頭を指差して


「さっきの、
もう一人…の話なんだけどね?
もう、カナエちゃんなら、ちゃんと居るよ。
私のここと、ここに、カナエちゃんは居るの。
この振袖は、カナエちゃんが成人式に
自分が着る為に誂えた振袖」

「そうかい…なんだか悪い事、聞いちまったね」

「いえ、そんな事はありません。
姉は鬼殺隊として、立派な最期でした。
カナエの妹である私としても
あげはさんが今日カナエ姉さんの振袖を
着て下さった事に、感謝しておりますので」

しんみりとした空気を感じて
三好がそう言ってきて
それにしのぶが返事を返した

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