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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第63章 結納編 昼




「プルースト効果」


蜜璃の言葉にあげはがそう言って
義勇と蜜璃が首を傾げる

「蜜璃ちゃんの空腹も限界みたいだし、
戻りながら話すけど。
プルースト効果って言うのはね、
ある香りと連動して
その時の記憶が鮮明に蘇る事なの」

「そうなの!お店の中見てても
全然思い出せないままだったのに、
割り下のいい香りがして来てね?
それでこのお店の事思い出したのよ?」


「あまり…ピンと来ないが?そうなのか?」


蜜璃は分かると言いたげに
あげはの言葉に頷いて来て
義勇は分からないと言いたげに顔を顰める

「人間の記憶って言うのは、
海馬の中に保存されてるんだけど。
海馬って言うのは、
割と新しい記憶を保存してる場所でね?
短期記憶って言って、現在から
2年以内の記憶の貯蔵庫なの。
海馬って名前なのは、その形が
タツノオトシゴに似てるから。
匂いや香りって言うのは、
大脳辺縁系で処理をされるんだけどね?
海馬のすぐ近くに大脳辺縁系があるから、
香りが記憶として残りやすいだって」


とそこまで話をして
あげはが2人の顔を見てハッとした

しまった ついつい話し込んでしまっていた

何を言ってるの?って顔を2人がして居て


確かにあのお肉が焼ける匂いを嗅ぐと
過去にここで食べた時の記憶が蘇るもんね


奥の院の結納をした部屋に戻ると
間続きになって居た隣の部屋の
襖が取り払われていて


大きく ロの字型に

テーブルが配置されていて

お互いの顔を見ながらの会食が出来る様に

部屋が整えられていた


既に 食前酒と

先付けが用意されており


蜜璃の分だと誰が見ても分かる様な

量の先付けが蜜璃の前に用意されていた



「わぁ~凄い、美味しそうだわ」

「オイ、煉獄、早く始める挨拶してやれ。
甘露寺が食べたくてうずうずしてるからな」

「天元様~、私達もいいのですか?」

「…その、来たいって
須磨が言い出したばかりに私達にまで」


不安そうな須磨の言葉に
雛鶴も申し訳なさそうに続けた





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