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その恋は琥珀糖のような【鬼滅の刃】【煉獄/救済】

第63章 結納編 昼


「冨岡さんからは先ほど連絡がありまして
少し到着が遅れるそうなので…、
自分の到着を待たずに定刻通りに
進めてくれて構わないとの事でしたから」

男性側の控室に居るのだと思って居た義勇が
遅れているのだとしのぶから直前に聞いて

「そう、義勇は遅れてるの。
義勇…、結納には間に合わなくても
せめて食事会までには、
間に合うと良いんだけど…」

しのぶとカナヲがここに居てくれるだけでも
自分にとっては有難いし
喜ばしいと思って居るのは事実だ

「あげはさん、そう緊張なさらずに。
珍しい事もある物なんですね、
あげはさんが緊張なされるなんて。
鬼との戦いを控えていても、命に関わる
怪我人の処置をしていても緊張なんて
なさらない貴方が。でも、安心しました…
貴方の中のそう言った感情も、
煉獄さんなら喜んでくれて、
愛して下さるでしょうから」

後ろに控えていたしのぶが
あげはにだけ聞こえる様にそう言って来て

カナヲにも大丈夫だと言われてしまったが

自分でも自分が緊張してるのだと

意識させられてしまう


その言葉に言葉ではなく 小さく頷いて答えた

ガラッと奥の院の襖絵の見事な襖を開くと


あげはは自分の目を疑ってしまった


上座から杏寿郎 槇寿郎 千寿郎に続いて

宇髄天元の姿がそこにあったからだ


二ッと宇髄がこっちを見て笑っていて

よぉと言いたげに小さく手を挙げた


どうしてここに宇髄さんが居るのと
言いたげな顔を私がしていたのが
杏寿郎にはバレてしまっていたのだろうけど

ああ そうか人数なら心配要らないと
こちらも合わせると言って居た
杏寿郎の言葉の意味が理解出来たのだが


そして 下座に両家の中央になる様に


一枚だけ置かれた座布団


本来なら仲人の座る場所で
仲人を立てるのならば

それぞれに立てる物なのに







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