第62章 結納編 朝
確かあの三好とか言う良く話をする仲居が
この店は関西からこっちに
来たのだと言って居たか
店の名物のすき焼きも
ルーツは関西だと言う話だし
煉獄と煉獄の所のおやっさんが
すき焼きが美味いと言ってたからな
っとそうだ…
廊下を歩いている仲居を見つけて
宇髄が声を掛けると
ある事をその仲居に伝えると
既に煉獄から嫁の分の昼飯も
用意してあると言う事らしい
全く 煉獄のヤツも
要らん気を回してくれんねぇ
結納が済んだら 嫁達とこの庭歩くのも
悪かねぇなと思って居ると
反対側から着物姿の
蟲柱である胡蝶しのぶと
そのしのぶの継子である
栗花落カナヲがこちらに向かって
歩いて来るのが見えて
「いいじゃん。
女は、やっぱ着飾ってナンボだわ。
上手く、化けたじゃねぇかよ。胡蝶」
化けたと言われてしのぶの方はムッと
不機嫌そうに眉を顰めると
「あら?袴がお似合いにならない
大男がいらっしゃると思えば
宇髄さんでしたか。これはどうも、
本日は姉のあげはがお世話になります」
「袴似合わねぇ?だよな?
お前もそう思うよな?胡蝶。
俺様が、日本人離れした
男前過ぎて似合わねぇよな!」
そう嫌味を言ったのに逆に
宇髄には喜ばれる始末だった
「もしかして、宇髄さんも同行者の
昼食をお願いしようとしてたんですか?」
「ん?ああ、そうそう、嫁にも
名物のすき焼きをって思ったんだがな。
煉獄のやつがもう、予め頼んでたらしくてな。
アイツは、派手にいい男だわ、俺の次に」
そう言えば胡蝶も
蝶屋敷のやつら連れて来てたか
大凡俺と同じ考えでアイツ等の昼を
依頼しようとしたら煉獄に先越されてた訳ね
「でも、結納が始まる前に宇髄さんに、
お出会い出来て良かったです。
宇髄さんに前にある、
仮説のお話をしたと思うのですが、
それからその仮説を私なりに、
あれやこれやと煮詰めては居たのですが…」